何度も繰り返し見る夢があった
私は一人の美しい女性の武器だった。彼女の白く細い手に包まれ、私は何度も何度も振られた。何度も何度も人をこの手で殺めていた。
でも私はそれで良かった。私はただの道具だから。彼女の手の中でその使命をまっとうする…それは私にとってとても喜ばしいことであったから。
彼女に振られて敵を傷つけて、何度も血を浴びた…。それすら快感になっていた時だった、私はある剣に出会う。
聖剣デュランダル。…彼の名前だった。美しいクリスタルを黒い鋼が包んでいる、美しい剣だった。
私の使用者と彼の使用者が愛し合ったように、私とデュランダルも愛し合った。
お互いに触れることはできない、だけど感じることはできた。私たちの魂が共鳴し合って、いつも鳴り響いていた。
私が彼に出会ってから、使用者に使われることはなくなった。でも、それでよかった。
私は人を殺めるために作られた道具なのに、人を殺すということが怖くなってしまっていたのだ。
最期の最期に、デュランダルが私の名前を優しく呼んだ。
「グングニルよ、来世だ。来世で我と共に…」
「デュランダル…。ええ、きっと…きっと来世では」
そこから先は覚えていない。…ただ、何かとても悲しい出来事が起こったという記憶だけがしっかりと私の記憶に残っていた。