(下品)





ただいま理科の授業中だ。特別教室で、実験用のテーブルに3・4人で座る形で受ける授業だ。席はクジで決められ、私は運が良いのか悪いのか、同じサッカー部仲間の倉間と浜野との3人席になってしまった。

中学生は思春期真っ只中のお年頃な子供たちばかりだ。
当然、倉間と浜野も例外ではない。…むしろ真っ最中の中の真っ最中というくらい下ネタが大好きだ。
いつもなら2人のストッパー役である速水がいるのだが、彼は別のテーブルで楽しそうにやっている。そう、もう誰にも彼らを止めることはできないおだ。

さて、ここまで散々に言ってきたが私も思春期女子。そういう話題には興味がある。いや、興味がありまくる。
なので、二人に混じっていつも下ネタトークをしていた。全く、女子力もくそもない。



「なあ、名前。野村先生ってさ、どんくらい乳あんのかな?」


今の話題は、理科の野村先生の胸の話。
白衣に花柄ワンピース、少し開いた胸元に、ルージュ光る唇…なんというエロス漂うお姉さま先生。

私は先生を見ながら考える。…ううーん、そうだな。



「普通に考えたら…F?」
「だよなー!」
「でももう少しいってんじゃないのか?Gとか」
「倉間はおっぱいでかいほうが好きだしなー」
「うっせ。つーかお前もだろ。知ってるぞ、お前の部屋巨乳のエロ本ばっかじゃねーか」
「え、見たの?倉間のエッチー」
「しばくぞ」


試験管に液体を入れながら浜野の尻に蹴りを入れる倉間。サッカー部のFWである倉間の蹴りを食らった浜野は前のめりに倒れる。あ、危ない。
咄嗟のことだったので助けることもできず、浜野の顔は実験用に使うはずだった食塩へダイブ。野村先生のお叱りを受ける羽目になった。あーあ。



「もう、浜野くん倉間くん危ないわよ。これが危険な実験だったらどうするの!苗字さんも止めないと!」
「すみません」

先生が叱るたびに動くたぷんとした胸に3人で釘付け。お説教が終わってから、私たち3人はニヤニヤと笑いあった。



「ありゃあGだな」
「倉間、さすが〜」
「ハッ。俺はどんな胸でも分かるんだよ」


なにそれどんなスキルだよ。
倉間のどや顔に若干引きつつ笑っていると、そういえば、と浜野が何かを思いついたように話はじめた。


「どうしたの、浜野」
「いや、どんな胸でも分かるんだったら名前のも分かんのかなーって」
「え、」
「はあ?」
「え?」


浜野のわけの分からない発言に固まる私と倉間。…え、それってセクハラ…?


「いや〜だってさ、俺知りたいし」
「え、いやいや…知りたいし、じゃないし」
「つーか、おま…ありえないだろ。本人の前で言うかよ普通!」
「なんだよ、倉間。お前は知りたくないの?」
「そ、それは…」


言葉を濁しながら、私のほうをチラりと見てくる倉間。その視線はゆっくり下のほうへ下がって…って!
バッ!っと胸を隠して、倉間と浜野を睨み付ける。


「さ、最低!なんで目線下に下げるの!」
「は、はあ?言いがかりだ!」
「言いがかりなのはソッチだ!っ〜!もう、ありえない!馬鹿!変態!」
「お前に言われたくねぇよ馬鹿!」


と、とにかくここにはいられない!は、速水のところへ避難だ避難!










「それで、何カップ?」
「…C」
「うわー結構デカイじゃん!」





「どうしたんですか…」
「獣がいた」
「…(あなたも十分獣ですよ…)」






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