「かすが〜、こいつ知り合い？」

「そんな奴知らんっ！貴様っ、今すぐ謙信様から離れろ！」



飛んできた巨大手裏剣を避ければ、その持ち主とかすがと呼ばれたくの一が前後に立ち塞がる





「ってことは敵、…でいいのかな？」


ジャキッと手裏剣を構え直す橙色の忍




あぁ、ここで死ぬわけにはいかないし、足止め食らってるわけにもいかない



逃げる算段を頭の中で組み立てていれば後ろから飛んできた苦無



「なっ…」
「かすがっ！！」



これ好機と苦無を避けて“かすが”の後ろに回って苦無を当てる



ピリピリした緊張感が走る


「佐助っ！私のことは「ねぇ」なんだ？！」

「おいおい…」


声を掛けられると思っていなかったのか、“かすが”は反射的に返事をして「あ…」と赤くなってしまった

うん、いいのか？これで

佐助と呼ばれたほうは呆れてるし




「…あんたたちなら、自分の主が死に行くような局面に出会ったらどうする？」


妙な沈黙
なにか仕掛けてくるようなら仕留めればいい



…なんで私はこんな事を聞いているんだろう

きっと、不安なのかもしれない



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