織田…信長…
「上総介様…」
「信長様っ!!ここにいらっしゃるということは光秀を討ち取ったんですね…!!」
喜々とした表情になる森蘭丸
私の意識が信長の手元に移ったのを見逃さず、タタッと彼の元に駆け出す
濃様はなんだか難しい表情をしていて
「…忍にも涙なんてあるのね」
…なんて、悲しげにこちらを見た
信長が持っているのは光秀様の首
あぁ…きっと
…とても幸せだったのでしょうね
信長に銃口を向けられながら思う
ズガン、と音がしたと思えば…私は仰向けに倒れていた
「…ほぅ、避けなかったか」
向かってくる足音
話しかけているわけではないだろう、ポツリと言葉を零す
「…えぇ、だって…」
貴方に殺されたなら、
また、
光秀様に会えそうではないですか
姫、さぁ…宴の始まりですよ…
はい、光秀様…
姫はいつでも光秀様のお側に…
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bkm