ケセランパサラン | ナノ

「こっちはこっちで盛り上がっとるのぅ!」
「武田先生!」
主に元親先輩をイジリながらわいわい騒いでいたら後ろから声を掛けられた
振り返って見ればそこには顔を赤く染めた武田先生がニッコニッコしながらわしっと頭を撫でてきた



「先生たちもすっごい盛り上がってますよね!」
声響いてますよ!と笑って言えば、「混ざるか?」と笑って返された



「え、いいんですか?」
「なにを遠慮することがある!今日は無礼講じゃ!」
そう言うやいなや、私をずるずると引きずっていく武田先生。

「行ってきまーす」と元親先輩たちに手を振って、私はそのまま流れにまかせた








―――



「おや、たけだせんせい…おださんもつれてきたのですか」
「おぉ!ナンパしてみた!」
「ナンパされてみました!」
「その状態はナンパじゃなくて拉致なんじゃないか…?」
ふふふ、がははと笑う酔っ払いに、わー!と便乗してみればかすがにため息をつかれてしまった






「とりあえず座ったらどうだい?」
空いているイスを引いてポンポンと叩く

「おっ、ありがとう半ちゃん!」
それに座ろうと一歩足を踏み出せば、前に現れた豊臣さん。


「え、」
「流石は半兵衛、気が利くな」
そう言って引いたイスに座ってしまった。


(そうだよね…酔っ払いのすることさ、なんでもありってね…)


私たちは一瞬、言葉を失った。






「秀吉…僕はそんな秀吉もいいと思うよ…」
どこか遠くを見つめている半兵衛。
なにかいいたげな表情をしてはいるが、何も言わないのは相手が豊臣さんだからだろう。






「ちょっと秀吉!なにやってるの?!」
それからすぐ、パタパタと音を鳴らして近づいてきた可愛らしい声。

「おぉ、ねね…戻ったのか」
「まったくもう…半兵衛くんの邪魔しちゃダメでしょ!」
ごめんねーとウィンクして秀吉を連れて武田、上杉先生の前へと移動していった

「お邪魔しますね」
「半兵衛がいつも世話になっております」
「あぁ…たけなかくんの…」
「なに、改まることはない!今日は無礼講じゃ!」

「かすが…ここにいてはつまらないでしょう、おともだちのところにいってきてはいかかですか?」
「謙信様……はい…」











(かすが?)
(どうかしたのかい?)
(…遠まわしに邪魔だと言われただけだ)
(いや、上杉先生だよ?かすがのために気使ってくれたに決まってるじゃん!(…たぶん))
(僕もそう思うよ(たぶん…))


(そ、そうか?だとしたら私はなんて失礼なことを…あぁ、謙信様っ…申し訳ございません!)

090609




     


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