「旦那方ー…今更追っかけても終わってるか手遅れなんじゃないのー?」
「何を言っておるか佐助ぇ!お主、それでも名無し殿の友か!!」
居酒屋に向かって道を走りながらボヤけば幸村の喝が飛んできた
「そうだねぇ…終わってたらそれはそれでいいけど、あの時追いかけてたら…なーんて後悔したくないだろ?」
ニッと笑った慶次に「まぁ…ね、」と返事を返す
最早スタートダッシュの時点でだーいぶ出遅れていたわけだが、言っても意味がないと思うので言わないでおく
「まぁ、間に合ったら儲けもんってわけでOKじゃねぇか!」
「へっ、状況を知ってて助けに向かわねぇなんざ友でも仲間でもねぇなぁ!」
はいはい、と軽く返事をする佐助に先頭を走っている東西兄貴が声をかけた
「…それもそうね、まぁ名無しちゃんには借りもあるし…俺様ちょっくら見てくるわ」
佐助は頷いたあとタンッと前に出る
「おっ?やっとやる気か!」
「engineかかんのが遅ぇんじゃねぇか?猿!」
「ちょ、猿って呼ばないでって何回言えばわかるの!?わざとでしょ!!はぁ…旦那、俺様先に行って見てくるけど…皆からはぐれないでよ?!」
「うむ!」
政宗の猿にしっかり突っ込み、幸村に注意をして佐助は一気に加速して視界から消えた
「へぇ!やるねぇ佐助も!」
「まるで忍者だな」
ピュィと口笛を吹く政宗とすげーなーと感嘆を漏らす二人。
「…それにしても、俺ぁ…もうちっと早くengineかかると思ってたんだがな」
「あぁ?そりゃまたなんでだ?」
呟く政宗に理由を聞いてみた元親。
「あぁ、元親は知らねぇのか。いや、名無しを家にあげてたくらいだからな…」
「は?あいつら付き合ってんのか?」
「NO、それは否定してたが…」
マジかよと口をあんぐり開けている元親。
政宗は思うところがあったのか否定はしきらない
「なになに?じゃあ佐助の片想いかい?!いいねいいねぇ!!」
その中テンションを上げて参加してくる慶次に政宗はなにか違和感を感じた。
(なんだ…?なにか足りねぇ…確かいつもこんな話題になると大声が…)
そこまで考えて政宗はハッとして後ろを振り返った
「わっ!?いきなりなんだい?!」
「真田がいねぇ!」
「「は!?」」
いきなりの政宗の行動にびっくりして目を丸くする慶次に叫べば、元親が信じられねぇと後ろを確認した
(そういや走ってたときコンビニあったよ!)
(確認しとくか…一本道だしな。戻るぞ野郎共!)
090521
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