ケセランパサラン | ナノ
「お、良くなったの?」
あれから丸一日休んで登校してきた佐助に気づき声をかける

「んー、おかげさまでだいぶ良くなったよ」

へらっといつもと変わらず笑う佐助に、ホッとした




昨日のお昼、慶次が政宗にやたらビクビクしていて幸村がムスッとしていたので何事かと政宗に聞けばあの後の惨劇。
内心だいぶ心配していたのだ

「政宗から聞いたよ?あのあとすごい大変だったって」
「んー、竜の旦那には迷惑かけちゃったからなぁ」

ははっと苦笑いする佐助。
まだ疲労は癒えていないらしい






「猿飛くん、」
「なに?」

2人で乾いた笑いをしていれば半兵衛がきた

何事かと目を丸くしていれば「はい」と日誌が手渡される

「今日、君日直ね」
「あぁ、はいよー」
「そういえば…2人が喋ってるの初めて見たかも…」

このたった一言二言のやりとりに違和感を覚え呟けば少し間を開けて「…そうかい?」と半兵衛

「まぁ、そうかもねー」と頷く佐助。
「確かにあまり話すことはないかな」
「話しても用事ある時だけだし一言くらいだよねー」


一見にこやかなのに何故か名無しは寒気を覚えた

(な、なんかキタ…)


「最近猿飛とよく話すからそう思うんじゃないかな、ねぇ猿飛?」
「そうかもねぇ、竹中も名無しと仲良いみたいだけど、そういやあんまり話してるとこ見ないなぁ?」

なんか2人から黒いものが出てる気がしてどうしようっと狼狽える名無し。
最早、自分が話の輪の中に入っているのかもわからない


「幼なじみは毎日話さなきゃいけないなんて決まりはないだろう?」








(幼なじみねぇ…)
090427




     


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