テストも終わってうはうはな土曜日。
バイト前に久々の商店街に買い物に来てみました
「服も買ったし、これでしばらくは大丈夫かなぁ〜」
いやー、急に暑くなるから困ったもんだよね。うん。
チラッと時計を見れば16:05。
まだバイト先に向かうにはちょっと早い時間
(どうしよう、一回家に戻るとちょっと急がなきゃなんないし、なにより行きたくなくなるし。けど時間潰すにしても…)
「ん゙ーっ」っと唸っていれば、前からなんか聞き覚えがあるような無いような「あっ!」っとゆう声がした
「?」
前を見ればいつぞやのちんぴら。
げっ…っと少し眉根を寄せた名無しとは対照的に彼らはさわやかな笑顔で声をかけてきた。
「「姐さんっ!」」
「…っ!?(姐さん!?)」
あいさつを返そうにも言葉が出なかった。
そんなことを彼らは知ってか知らずか続けて喋りだす
「いやー、あん時は申し訳なかったっス」
「俺らまだまだ青かったっス」
「は、はぁ…」
何かを思い出すように、うんうん、と頷き合う2人にまだ姐さんショックから抜けきらないまま相槌を打つ
何故に姐さん…
「そうだ!聞いて下さい姐さん!」
「俺ら目標が出来たんです!」
キラキラと輝く瞳に若干引きながら「そ、そうなんですか?」と言うと「「アニキの一番の舎弟になることですっ!」」ガッツポーズで声を揃えて言われた
それは、とても綺麗なシメントリーでした…。
「いやー、姐さんを助けた時のアニキはめっちゃかっこよかったっス」
「しかも原因の俺たちを舎弟に入れてくださった海のように広い心…」
うっとりと話し出す彼らの後ろには波が見えた。
ザッパーンっと。
なんかもう、どうしようとか思っていると、遠くから「おーい、行くぞ野郎共!」っと見えないけれど元親先輩の声
「お!」
「じゃあ、失礼しやす!」
ビシッと斜め45°にお辞儀を決め、2人は「「アニキー!!」」っと去っていった。
(ちゃんと謝れたのか?)
(バッチリっス!)(アニキっ!)
090414