「そういえば、慶次と元親先輩は?」
いつもの面子だと思っていた私はふたり足りないのに気づく
「Ah-…、慶次の野郎は来る途中に親代わりの奴らに捕まったらしくてな…元親は学年違うし家でやるってよ」
「あらー、前田の旦那捕まっちゃったのか〜」
「……捕まる?」
「あぁ、名無しちゃん知らないのか。前田の旦那はね、風来坊って呼ばれてて…あっちへふらふらそっちへふらふら、まともに家にいないんだよねぇ…だから親代わりの人が余所様に迷惑をかけてる慶次を日々探してるってわけ」
首を傾げれば佐助が、俺様も何度ひどいめにあったか…と肩を竦めながら話してくれた
「私も危うく被害にあいかけたが謙信様が追い返してくださったな…」
「…首に縄をかけて繋いでおいてほしいよね…市のときは…逆に逃げていっちゃったけど、…ふふ」
ほんのり頬を染めるかすがに、不敵に笑う市。
「…前田の旦那、なんで懲りないんだろう…」
「この2人だけだ。確実にstayできねぇのは」
そこまで話して4人はハッと私を見た
「わかってる!?どんなに害が無さそうでも泊めちゃダメだよ!?前田の旦那だって男なんだからね!?」
「そうだぞ!男はwolfなんだぞ!?」
「泊めてくれとか言われたら言え!殺しに行くから!」
「そうね、……ふふ」
4人に一気にまくし立てられ、私は困った犬のように首を傾げ続けるしかなかった
(なんの話をしているでござるか?)
(慶次が私の家に泊まりに来たらの話…?)
(はっ破廉恥ぃ!!)
バタバタバタバタ
((…))
090403
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