ケセランパサラン | ナノ

「名無しー、かすがちゃんと市ちゃんが迎えにきたわよー」
「はーい!今行くー!!」


母の呼び声にバタバタと階段を駆け降り、玄関で靴を履く

「行ってきます!」
「えぇ、気をつけてね」

手を降って玄関を出れば母もにっこり手を振り返してくれた






「お待たせー!」
「おぅ、じゃあ行くか」
「そう、ね…」


家の前にいた2人に声を掛ければ、頷いた市と歩き出したかすが


私たちが向かっているのは政宗の家である




事の発端は日付が変わる直前にきたメール


《Hey!まだ起きてるか?
明日俺んちで勉強会を開催するぜ!

lady memberはおまえらだ
lunch前には来いよ?

じゃあなGood Night








Ah-...それから、断りのmailは受け取らねぇからなYou see?》


一斉送信のアドレスを見れば市とかすが。

この後、3人で連絡をとって仕方なく行くことになったのだ




私は別に行かなくてもクラスも違うし構わないけど、助けて貰ったのになんか悪いし、2人は前に行かなかったとき、クラスが同じだからか、ことあるごとにそれを引き合いに出され苦い思い出があるとか…









「…市ね、もういっそ殺しちゃおうかな…って…」
「私も謙信様との時間を削られてな…殴りそうになった」


2人して負のオーラを出し始めるものだからたまらない。


恐るべし伊達 政宗。
一体なにをしたんだ…





まぁ、色々話して歩いて15分。
意外と近かった伊達邸



「ここだ」
「ふむ、…え?」

かすがに言われて顔をあげれば、そこには旧家と呼べるような立派な屋敷がそびえ建っていた







(…伊達組…?…え、そっち系だったの?)
(いや、まぁ…なんだ)
(…中身はふざけてるから…大丈夫…)
(ふざけてるの!?)

090331




     


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