ケセランパサラン | ナノ


「おかーさーん、冷蔵庫にあった私のプリン知らなーい?」
「あら?さっきまであったわよ?」
「見当たんないんだよねー」


夕食後、部屋に籠もって勉強していた私はお風呂+息抜きに買ってきたプリンを食べようと冷蔵庫を漁っていた


「おかしいわね…」
「だねー」

首を傾げる母につられ私も首を傾げる

「……もしや…」

はっ!と甘いもの大好きな弟を思い浮かべ、ダダダッと階段へ走る








「蘭丸ー!私のプリン食べたー!?」
「食べてねぇよ!」
「うおっ!?びっくりした!」

2階に向かって叫んでいた私はまさかの真後ろからの返事にびっくりして思わず飛び退く

濡れた髪から察するに、お風呂に入っていたらしい


「変なかっこ」

ジャージに前髪ちょんぼの私を笑って蘭丸は部屋へ登って行く




「…ちゃんと乾かさないと風邪引くからねっ」
「わかってるよーだ!」


まったく、生意気な返事だ…。
あんただっていつもこの髪型なのに…








それにしても、蘭丸じゃないとしたら誰が私のプリン…


その場でぐるぐると思考を巡らせば「こんな時間に大声で…」と父が現れた


これまた髪が濡れている。
どうやら蘭丸と一緒にお風呂に入っていたようだ



「お父さん…」

私のプリンが冷蔵庫から消えたの…と俯けば「ふむ、これで買ってこい」と500円渡された。


「…!いいの!?お父さんありがとう!大好き!!」

ぎゅーっと抱きついて「行ってきまーす!」と私はすぐさま家を飛び出した



お父さんにもなんか買っていこうっと!








(あら…、ゴミ箱にプリンの容器が…)
(!!…ほ、…ほぅ?)

090330




     


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