ケセランパサラン | ナノ
「半ちゃーんっ!!」
「どうしたんだい?」

生徒会室のドアを開ければ、会長机に座って仕事をしていた半兵衛が顔を上げた


「今、忙しい?」
「いや、もう終わるよ」
「じゃあ、勉強見てもらいたいなぁ……なんて…」

おずおずと数学と書かれたノートを見せる


「あぁ、構わないよ。5分くらい待っててもらっていいかな」
「うんっ」


返事をして適当なイスに座る。

テスト前で活動自体休みだからか人の気配はない

(静かだなぁ…)

そんなことを思いながら、再び私は問題と睨めっこし始めた





―5分後―





「おまたせ。…で、どこがわからないんだい?」

声を掛けられ、集中していた私はビクリとして顔を上げた

目の前には半ちゃんの整った顔、視線はノートに向かっている。…予想外に近くて、ドキッとしたのは内緒の話


「名無し?」

返事が無いのを不審に思ったのか、視線を上げて私を見る。

「あっ、こっ…ここ!」

ハッと我に返り、わたわたとページを捲り、目当ての問題を指差せば、「……………ふむ」と、顎に手を当てて押し黙る半ちゃんに私は首を傾げた。


「じゃあ、新しいページにこの問題書き出そうか。せまいから」
「ん。」

よしっとシャーペンを持って、いざノートに書き出そうとすれば、「出来るだけ丁寧にね」と付け足された








((なんでみんなノート見せると眉間にシワよせるんだろう?))

((わかってはいたけど…なんで自主勉強のとこだけ読めない字なんだろうね…))

090318




     


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