ケセランパサラン | ナノ
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「…一体なんだあれは」
「なんかテストのことすっかり忘れてて、今必死らしいぞ」
「…愚かな。今更であろう」


珍しく図書館にいる名無し。
元就は、名無しのあまりの必死さに眉を寄せ、近くに座っていた元親に問えば、ため息が出るような返事が返ってきた。



「今更だなんて言わないでくださいっ!やらないよりは良いはずなんですから!」

話が聞こえていたのか口を挟む名無し

手は動いたままである。


「まぁな〜」
「しかし何故、そんなに必死になる必要がある?授業を受けていれば……あぁ」

途中まで言って元就は思い出したかのように呟いた。




「寝ているのだったな」








***









「あーうーっ」

イライラしたようにペンを机にカッカッカッカッと打ちつける音がしたと思えば、「ちか先輩、元親先輩!」とノートとペンを持って名無しが近づいてきた

「これわかります「わかんねぇな」うぅ…」

ノートを見せた瞬間断られ、うなだれた後、今度は元就に視線を向ける


「なり先輩、元就先輩・・!」

元就の座っている図書委員専用のカウンターに寄れば「ふん、何故あの馬鹿を頼ったのだ」とノートを奪われた






ほんのり期待が高まる







だがしかし、元就がノートから視線を上げたと同時にそのままノートを突き返された


「…?」
「…ふん、一年前の事など忘れたわ。竹中にでも聞きに行け」



元就先輩は目線を合わせようともせず、私に冷たく言い放ったのだった









(うわぁぁぁあん半ちゃぁぁん!2人がいじめるーっ)


(…あれは人の字か?)
(テストが関わんなきゃきれいな字なんだけどなぁ…)

090317




     


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