あれから関を切ったかのように私の日常は一変した
「うっわぁ…」
朝、下駄箱を開ければ文句、中傷の書かれたラブレター
「うわ、上履きにガビョウとか…気付くべ、アホか」
教室に入れば机の中に入れっ放しだった教科書が無くなっていた
…いやさ、嫉妬する気持ちもわかるけど…
こんなことしてる暇があるなら自分磨きでもしなさいよ、と。
(こりゃ机の上になんか書かれるのも時間の問題かなー…)
ロッカーには鍵を掛けてあったからなんとか中身は無事。ありがとう自分!!
―――――
「はい、ローファーが無いっと」
ポストと化した下駄箱の手紙の山を取り出して気付いた
一瞬どこかに置き忘れたかとも思ったが昼休みにはあったし、今日は移動も無かった
(明日はなにが待ってるのかなー)
外履きもないし、バイト先まで、そのまんま向かおうと玄関を出れば、目の前に現れたなんとも怖い顔のケバいおねぇ様3人組に囲まれた
見た感じ先輩。
……なんて面倒な…
「……っ!」
そのまま校舎裏に連行されれば、いきなりドンッと突き飛ばされ私は尻餅をついた
「顔も大したこと無いくせによくあの方達に言い寄れるわねっ!」
「鏡見て出直しなさいよブサイク」
「いい?これは忠告だから。次は無いと思いな」
用件はそれだけとばかりに鼻を鳴らして去っていく3人
「…こっちだって関わりたくて関わったんじゃないっつーの」
殴られなかったのは不幸中の幸いかなぁ…なんて思いながら制服についた砂をパンパン払いながら立ち上がる
「それに…向こうの顔のが欠陥じゃん」
顔に自信はないが、奴等よりはマシだと思う。
香水も匂いつけ過ぎ…くさい。
(市とかすがが心配してくれるだけで私は十分さっ)
とりあえず奴等のせいでバイトが遅刻ギリギリなので、駐輪場から私は猛ダッシュするはめになった
―カランカラン
(いらっしゃ……なんで上履き…?)
(いや、ボーッとしてたら)
(制服もなんか埃っぽいけど?)
(転んじゃって)
090218
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