ケセランパサラン | ナノ




「失礼しまーす」

二回程、職員室の入り口をノックしてからガラガラッとドアを開けた

「上杉先生は…」

目当ての先生を探して周りを見渡せばあの独特な頭巾っぽいのが見える。

「上杉先生!」

パタパタと近寄れば振り向いて「おやおだではないですか」とすごく不思議な発音で迎えてくれた

「どうかしましたか」
「これ、さっきの数学のプリント…出すの忘れてて…」
「あぁ…だすだけえらいですねおだは」

おずおずと差し出したプリントをにっこり微笑んで受け取ってくれた上杉先生。
つられて笑顔で「えへへ」と返して私は職員室を出た。




廊下に出ると、かすがと市が待っていてくれていた。今日は学校が午前中だけだったので2人と遊ぶのだ!…バイトまで。





「お前は相変わらず頑固だな」
「え?」
「プリント…理解出来るまで教科書と睨めっこしてたじゃない…」

感心するように言うかすがに首を傾げれば市が微笑んだ

まぁ、理解力の乏しいバカとも言うんだけどね…




――――

「む?それは織田のプリントか?」
「たけだせんせい…えぇほんじつもわかるまでがんばっていたようですね」
「ほぅ、熱心じゃのぅ」







(よいことです。…そうだたけだせんせい、よるあいていますか?)
(あぁ、空いているが)
(ではのみにゆきませんか?)
(お、いいのぅ!)

090210
上杉先生は武田先生のこと学校外では信玄って呼んでるといいと思う^q^




     


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