昼休み、かすがと市と私の3人は珍しくうちのクラスに集まっていた。
ちなみに、おかずは主に私の愚痴である。
「ほんっとに…もうさ、泣きたいよね。だってだって…店長が帰ってくるまでにファンの誰かに見られたら私どうなるの!?絶対リンチのフルボッコだよ!?」
「だ…大丈夫だ。もし、そうなったとしても私が助けてやる!」
「…市も……」
「うっ…うっ…ありがとう2人ともー!!」
けどね、なる前に助けて欲しいな…
ガバーッと2人に抱きつけば、それよりも!っと、かすがが拳を握った。
「私が許せないのは猿t「わー!わー!」す…すまん…と…とりあえずだ、あいつが名無しと同じバイト先なのが許せん…!あぁ…出来ることなら私が…」
「じゃあ…「すまん、それ以上にあいつと話したくないんだ…」そ…そっか…」
はぁ…とかすがが重いため息を吐き出した。
かすが…猿飛となにかあったの…?すっごく気になるんだけど…
会話も一区切りついたところで、まだなんかネタないかなぁ…と口を開こうとすれば廊下からダダダダッと、けたたましい足音が聞こえた。
「はれんちでござるぁぁぁああああ!!」
「ちょっと!?旦那、待って……」
……その、なんだ、叫んだ男子生徒は真っ赤なハチマキをなびかせながら、私たちの耳に衝撃を与えて走り去っていった。
後ろをヘロヘロと追いかけていくのは噂のあいつである。
(破廉恥の人だ…関わりたくないんだけど、あの尻尾みたいな髪の毛は一回掴んでみたいんだよねぇ…)
(……どんな趣味だ…)
(…市は毎日掴んでるよ…?)
(ほんと!?)
(……うん…ふふふふ…)
090209
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