喫茶店「パサラン」は今日も暇です。
そんでもって、私の機嫌は非常に悪いです。
平日は店長と他、バイトの2人で十分。しかも、1人バイトが増えたから入る日数は減った。まぁ、そこは良い。ただのお小遣い稼ぎだし…
ただ…今、私が聞きたいのは日にち被らないように頑張ってた彼と、なにがどうしてこうなって2人で店番しなきゃなんないのかってこと。
(…店長め……誰かに見られたらどうしてくれるんだっ…)
1人でカウンターに立ちながらひっそり毒づいていれば「暇だねー」とキッチンからひょっこりと顔を出した猿飛が声を掛けてきた。
(なんか…自分より後に入ってきた人が自分より使えるのってなんかなぁ…)
今や彼は接客も料理も両方できる超便利っ子なのだ。
やるせない気持ちになりながら「ソーデスネ」と答えれば少しむぅ…とした顔になる
「名無しちゃんってさ、人見知りだったりする?」
「いえ、別に」
「違うの?」
「…そんなでもないってだけですけど」
なんでそんなこと聞いてくるんだ的な視線を投げ付ける。
「だってさー、竹中とか徳川とかとは普通に話してるのに他の人達とは全く話してないし、なんだか俺様避けられてるっぽいしー?」
と、口を尖らせた。
あぁ、うん…
今、きっと彼のファンが居合わせたら黄色い声の嵐なんだろうな…
「……まぁ、避けてますし。」
視線だけ逸らして答えれば「あはー、やっぱり俺様の気のせいじゃなかったんだー…」と、苦笑気味に言われたが軽くスルーしておいた。
(俺様なんかしたー?覚えないんだけど?)
(だって…存在が…)
(存在否定!?)
((目立ちすぎなんすよね…))
090202
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