――キーンコーン…
「…はっ!!」
授業の終わりを告げるチャイムに私は飛び起きた。
覚えているのは先生が黒板に向かった瞬間まで
なんか「ここテストに出まーす」とか聞こえたかも…
(やばい…誰かにノート見せて貰わなきゃ…)
市とかすがはクラスが違うから却下。
徳川は…私より先に寝てたな…
同じクラスの女子に借りてもいいんだけど…
「そこまで仲良く無いんだよなぁ…」
それに最近、周りの視線が痛すぎる。
「どうかしたの?」
うぅ…と唸っていると諸悪の根源が現れた。
(いっそ、こいつに借りてしまおうか…)
いやいやいやいや、早まるな私!
それじゃあ更に自分の立場が危うくなるだけだっ!
「いや、なにもないです」
「そう?寝てたみたいだからノート必要かなーって良心から持ってきてあげたんだけど?」
ニコッと笑ってノートをちらつかせる。
誘惑に負けそうになりながら彼を見ればある人物が視界に入った
(半ちゃん!ノート見せて!)
(ん?名無し…また寝てたのかい?)
(うぅっ)
(……俺様の扱いひど(佐助!飯だ!)ちょっと旦那!?『バン!ズルズルズルズル…』うわぁぁぁ…)
090129
半兵衛と主人公は幼なじみ。
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