「随分と久しぶりじゃねェか土方ァ。一体これは何のマネだァ?また乱闘でもしようってかァ?」


「テメェ…!あいつを…、名前を傷付けんじゃねェ!!」


「あァ?」



突然一体何なんだ。

つーかなんで、テメェの口からあいつの名前が出てくんだよ。



「その気がねぇなら近付くな。名前は、お前の周りにいる女とは違ェんだよ。」



んなこと知ってる。あいつが他の女と違うなんて、俺が一番分かってんだよ。



「…テメェには関係ねェ。」


関係ねェ奴は口出しすんじゃねェよ。

掴まれた胸倉を振りほどくように土方の手を弾く。


「関係なくねェ…!!俺は、あいつが…」



ガンッ!!


「っ!!」


いつの間にか俺は土方を殴っていて、あいつは周りの物を巻き込んで吹っ飛んだ。


それと同時に騒然となるVIPルーム。



……こいつ、今なんて言おうとした?



吹っ飛んだ土方が起き上がって俺を睨む。

そして俺を見据えて口を開いた。



「名前に手出すな。」



ガッ



「言いてェ事はそれだけか?」



今度は俺が土方の胸倉を掴み、腕を振り上げていた。






『土方さん!!』


「っ!」



殴ろうとした今まさにその瞬間、名前の声が響き渡る。



土方の胸倉を掴んだ俺を見つけた名前は土方を庇うように勢いよく俺と土方の間に入る。



『やめてっ!!』


「なっ…!!」


『土方さん大丈夫ですか!?』



心配そうに土方に寄り添う名前。


そして俺に振り返って泣きそうな顔で、こう言った。




『晋助…。どうして、こんなひどいことするの…?』







小さなキッカケ大きな間違い


違う、どうしてこうなった?













 
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