あろうことか晋助は私の服を掴んで脱がせようとしてきた。


『言ったんだからもう良いでしょ!?』


「言ったからって見ねェなんて一言も言ってねェ。」



……しまったァァア!!またやられた…!!


なんか前回もこんなパターンだったよ!!


いい加減学習しろよ私!!私のばか!!



「うおっ!」


晋助から逃げるように銀時さんの背中に隠れてしがみついた。

これで晋助も近付けまい!!


『今度こそは捕まらないんだから!!』


「テメェ銀時を頼ってんじゃねェ!!」


ふはは!ざまあみろ高杉晋助!!

銀時さんさえ味方につければこっちのもんよ!



ガシッ


『ってあ、れ…?』


「なぁに名前ちゃん。見られるなら銀さんが良いって?」


『違っ…!』


ガシリと腕が捕まれてしまい身体が動かない。


振り返った銀時さんの顔は、悪魔のような笑顔。


あら?もしかしたら、これってピンチってやつなんじゃ……



「名前テメェ、覚悟はできてんだろうなァ…!!」


『ヒィッ…!!』


そして私の後ろから近づいてきたのは、鬼のような顔の晋助。




『……ぎゃァァァァアアア!!』




悪魔と鬼の間



心から

心配してるから





「さぁ大人しくしようね名前ちゃん。」


結局あっさりと捕まってしまいました。


『二人ががりなんてずるいっ!!』


「うるせェ、テメェが逃げるからだ。」


とうとう晋助の手が私の服を掴んでまくりあげた。


『ぎゃあ!』


「「…っっ!!」」


『わっ!一体何!?え?え?……ぎゃァァァァアアア!!』



私のお腹を見て目を見開いた二人は、嫌がる私を余所にビックリするくらいの速さで病院に連れて行った。





私はまだ知らなかったんだ。


この日の出来事が



あんな事になってしまうなんて。












 
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