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『はい、お待たせです。』
コトンとテーブルに置いた料理。
って言っても、買い物にも行ってなかったから冷蔵庫の中の余りもので作ったやつだけど。
ま、晋助だから適当でいいのよ!
それじゃあ早く食べちゃおーっと。
『ってもう食べてるしィィィイ!!』
気づけば目の前にはモグモグとご飯を頬張る晋助の姿。
いただきますくらい言えっつーの!
『な、なによ…』
ご飯を食べようとする私をジロリと見る晋助。
「これ、たいした材料使ってねェだろ。」
『うん。』
だって材料なかったんだもん。つーかたいした材料ってなによ。あんたは美食家かよ!トリコかって!
『不満なら食べなくても良いですけど。』
「別に不満なんて言ってねェだろ。つーか、コレ悪くねェな。」
遠回しだけど褒めてくれた…のかな?
っていうか当たり前よ!
少ない食材で美味しいものを作る!それが貧乏の基本なんだから!
『ふふふ、貧乏舐めんじゃないわよ。』
「ごっそさん。」
って人の話を聞けよ人の話を。
『ごちそうさまでした。』
私も食べ終わって食器を運ぶ。
よし、お腹もイッパイになったところだし!
『さ、帰ってくださいな。』
人のベットで勝手にくつろいでいた晋助に話し掛ける。
「ずいぶん冷てェじゃねェか。」
『いや、ご飯作っただけでも充分暖かいでしょ。』
家事も残ってる事だし早く帰ってほしい。
「ん。」
晋助は引き上げろと言わんばかりに私に手を伸ばしてきた。
やった!やっと帰る気になってくれたんだね!
『分かったわよ。…ってうわぁっ!!』
パシリと掴んだ瞬間私の目の前には晋助の顔と天井。
背中には布団の感覚。
『あれ?もしかして私はめられた?』
「ククッ、今日は冷静じゃねェか。」
いや、冷静なんじゃなくてビックリして騒ぐタイミング逃しただけです。
『帰るんじゃなかったの!?』
「俺は帰るなんて一言も言ってねェ。」
『ちょっと…!んんっ!っは…』
少し黙ってろ。
そういって晋助は騒ぎ出そうとする私の口を塞いだ。
計画的犯行と腹ぺこ狼
どんなときも
俺が支配する
トリコネタ分からなかったら申し訳ないです^▽^笑
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