『た、ただいま戻りましたぁー。』


うるさい心臓を抑えながら戻れば、そこにはまだ土方さんと睨み合う銀時さんがいた。


「おかえり。…って名前。」


『何ですか?』


「お前、顔真っ赤だけどどうした?」


『えぇっ…!』


私の顔を見て不振がる土方さん。


しかしそんなことを言われちゃ目を合わせることなんか出来る訳がない。


不自然に目を逸らせば、今度はズイッと銀時さんが目の前にやってきた。



「名前ちゃん。」


『は、はい!』


見上げれば銀時さんも私を見て眉間にシワを寄せている。


そして、首筋をなぞり晋助につけられた"マーキング"に、触れた。


きっと、触っているのは赤い跡。


それと同時に、土方さんもそれに気付いたのか隣から今にも殺されそうな鬼のようなオーラが漂ってきた。



「どうしたの?これ。」


『……。』



こ、怖い…!

銀時さんと土方さんがいつになく怖すぎる…!


何も言えずに黙りこんでいれば、銀時さんは更に口を開いた。


「これ、高杉でしょ?」


『………!』


「あいつ、絶対ェ殺す…!!」


「オォ、奇遇だなァ土方くん。俺も同じこと考えてんだわ。」


もう、怖すぎて声も出ない。


首筋に触れたままの銀時さんが、そのままの体勢でグッと私の腰を引いた。


『ちょっ…!銀時さん…!』


「まさか、自分からねだった訳じゃないよね?」


まさかの発言に目を見開いた。


私からねだる?

そんなの絶対に絶対に有り得ない!


っていうか銀時さんの顔が近すぎる!


『そんな訳な、』


「こいつに気安く触ってんじゃねェよ。」


『っ!』


抗議の声をあげようとしたとき、グイッと後ろに引かれて銀時さんから強制的に離されれば背中には暖かな感覚。


そして後ろを見上げれば、そこには晋助がいた。



「高杉テメェ、どういうつもりだ?」


「返答によっちゃ今すぐ殺す。」


あぁ、いつも喧嘩ばっかりしてる土方さんと銀時さんなのになんでこんなときに限ってこの2人は息があっているんだろうか。


気まずい、気まず過ぎる。


そもそも、こんな跡を勝手につけたのは晋助なのになんで私までこんなとばっちりを受けなくちゃいけないんだ。


そう思ったと同時に、晋助がいつもの悪い顔でククッと笑った。


なんか嫌な予感が…





「コイツは、俺のモンだ。」


『っ!ぎゃあああアアア!』



か、噛んだ!今噛みやがったよこいつ!


あろうことかガブリと首筋を噛まれ、私も思わずビビってしまう。


『よ、寄るな!触るな!噛みつくな!私はあんたのモノなんかじゃない!』


「今さら照れてんじゃねェよ。」


『照れてないから!気持ち悪い!っていうか痛いよ馬鹿!』


ジンジンと痛む首筋を抑えたとき、目の前をキラリと光るものがものすごい速さで通りすぎて後ろの壁に突き刺さった。


『ア、アイスピック…!!』


そこには、先が鋭く光ったアイスピックが刺さっていた。


投げてきた元を辿ればそこには




怖すぎる鬼のような二人いました。



「覚悟しろよ高杉ィ…!」


「無傷でいられると思うなよ…!」


「ククッ、…やれるもんならやってみやがれ。」



怒った二人に余裕な顔で笑う晋助。


もう、帰りたい…!



そう強く願う私を他所に、無情にも夜は深まって行くのでした。








ずっとずっと

お前は俺だけの人
















50マンHit御礼リクエスト企画!逸様リクエスト!^▽^
いや〜、ついに首輪ネタ頂きましたね!^▽^笑
後に高杉さんがどうなったかはご想像におまかせします^▽^笑
ネックレスのくだりは高杉さんが主人公ちゃんに自分が選んだものを身に付けさせたかったっていうだけの独占欲丸出しな話です^▽^笑
お気に召さなければ修正、削除など遠慮なくバンバンお申し付けください!(゚▽゚)
逸様!この度はリクエスト企画にご参加頂き、本当にありがとうございました!^▽^


 
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