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コツ、コツ、コツ。

ペタ、ペタ、ペタ。





今だに歩き続ける足音。




…いやいやいやいやいや!!!!!



だからそういうの信じないってばァァァア!!!


いないから!!幽霊とかお化けとか幽霊とかいないから!!




『あっ!坂田さん!』


「っギャァァァァァアアア!!!」



ポン、と誰かに肩を叩かれれば俺の口から出たのは悲鳴にも似た絶叫。



『ちょ…!坂田さん!?』

「マジ無理だから!俺そういうのやってないからァァア!!…って、え?」


『あの、…大丈夫ですか?』






振り返ると、そこには名前がいた。



「あれ?名前?」


『あの、大丈夫ですか?どこか痛むんですか?』



心配そうに俺を見つめて来る名前。



はぁ…、なんだよ。


やっぱり幽霊とかいないんだって。



『うわぁっ!』


「はぁ、安心したら疲れた…」


『?』



おもわず目の前の名前を抱きしめたら、暖かさに心が安堵した。




ぽんぽん、




俺の背中に当たる名前の手。



『ふふ、もう大丈夫ですよ。』


「?」


『こういう事よくあるんです、子供達も。』



そういって名前は優しく笑った。



あれ?俺、今子供と同じ扱いされてる?



『…私がいるから大丈夫ですよ。』





ま、いいか。



もう少しだけ




このままで。



恐怖のトイレ


君のくれる温もりは

安心だけじゃない。






(あれ?そういやもう一人は?ペタペタって足音と一緒に歩いてたよな?)

(え、私はずっと一人だったんですけど…)

(え?)

(え?)


ペタ、ペタ、ペタ…


((……!!!!!!))




 


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