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高杉さんに連れて来られたのは高そうな部屋だった。
『ここは…?』
不安気に高杉さんを見つめれば彼は私をベットに降ろした。
「ここはお前の部屋だ。寝るも出かけるもお前の自由だ。」
この広い部屋を見渡せば生活用品全てが揃っていた。
「何するのも自由だ。
だがなぁ、
てめぇは俺のもんだって事を忘れんじゃねぇ。」
私の顎をすくい上げ高杉さんは私を見つめた。
私は高杉さんに買われたから。
でもどうして高杉さんは私を連れ去ってくれたのだろう…?
もっと愛嬌のある子なんてたくさんいるのに…
…きっと媚びを売らない女が珍しかっただけか。
きっと飽きたら私は捨てられる。
人に期待なんかしちゃダメだ。
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