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『た、かすぎさん…?どう、して?』
なんで?
こんな私を、
どうしてこんなにも力強く抱きしめてくれるの?
「まだ勘違いしてるのか?
お前は俺のものって言ってるだろ。」
高杉さんは私の耳元でそう言ってくれた。
その言葉がまるで麻酔の様にビリビリとして身体が思うように動かない。
『でも、こんな汚い私、高杉さんの傍にいる資格なんてない…』
そう、私は高杉さんの傍にいちゃいけないんだよ。
「汚ねェとか関係ねェんだよ。もしお前が汚れたと思うなら、俺が何度だって洗ってやる。」
高杉さん、私、期待しちゃいますよ?
まだ、高杉さんの傍にいても許されるんじゃないかって。
「だから、ずっと俺の傍にいろ。」
『ふぅっ…は、はい。』
高杉さんはまるで逃がさないと伝えるかのようにさらに私を強く抱きしめてくれた。
こんな私を、何度も洗ってくれると言ってくれた。
こんな私を、まだ傍においてくれると言ってくれた。
それが嬉しくて私は更に泣いた。
その後も、しばらく泣き止まない私の頭を高杉さんはずっと撫でていてくれた。
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