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言っちゃいけないと分かっているのに私は止まらない。


『すごく可愛くて…愛嬌のある人。』


私には可愛いげもないし愛嬌もない。

あの人に比べたらいいとこなんて一つもない。


高杉さん…


『私の事…いらな、くな…りました、か…?』


途切れる声。

気付けば引いたはずの涙がまた流れていた。


「テメェは何を勘違いしてやがんだ。」


ため息混じりの呆れた声が聞こえた。



勘違い…?


あぁ…そっか


必要とされてたと思ってたこと自体が勘違いだったのか。

私なんて最初からイラナイモノだったんだ。


私の心臓がキリキリと痛めば更に涙が溢れた。



「勘違いしてる様ォだが、あいつは」

『高杉さん。』


私は高杉さんの言葉を遮った。

高杉さんの口からあいつが大事なんだと聞けば私は本当に壊れてしまう。



『高杉さん、あなたにいくら返したら…私は…自由になれますか?』








 



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