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久しぶりに見たお店は私が拾われた時からちっとも変わらなくて


私が拾われた時からそう日付がたってないことを知らせた。



『…名前?』


「遊郭の従業員さん!」



久しぶりに呼ばれた名前と懐かしい声に振り返ればお店の従業員の遊郭の従業員さんがいた。


「どうしてここにいるんだ!?早くここから離れた方が良い!」

『…え?』



「ふふっ!ありがとう高杉さんっ!」


遊郭の従業員さんに腕を引かれる中、後ろから声が聞こえた。


『た、かすぎさ…ん?』


振り返ればいるはずのない彼の姿。


どうして高杉さんがここにいるの…?


そして隣には遊女らしき女の人。


彼女は高杉さんに寄り添っていた。



「…彼女は名前がいなくなってから売れはじめた遊女のレイラちゃんだよ。」


遊郭の従業員さんはため息をついて言った。


そして一番聞きたくなかった言葉が私に届いた。


「レイラちゃんは今日…高杉さんに身請けが決まったんだ。」





あぁ、




私だけなんてどうして思ったんだろう。



高杉さんはもう私はいらないの?


心が痛い


痛い


イタイ。



振り返った彼女と目が合って


彼女は私を見てクスリと笑った。




愛してるから消えたい



それでも

信じていたいのは

いつの間にか

あなたを愛していたから













 



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