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高杉さんと河川敷までいったあの日から私はまだ外に出ていなかった。


あんなにじっとしてたら腐っちまうぞ



ふとそういって笑った高杉さんの顔を思い出して私も少し笑った。




あぁ、本当に私らしくない。


暇つぶしとまで言われたのに彼に何を期待してるのだろうか。



いつもの窓から空を見て一度深呼吸してから玄関に向かい外に出た。



一人で外に出るなんて本当に久しぶりでなんだか不思議な気持ちだった。


きっとあの部屋にこもってるから、


だからきっと高杉さんに期待してしまうんだ。




そして私が向かったのは私が働いていた場所。


あそこに行けば高杉さんに拾われる前の私に戻れる気がしたから。





しばらく歩けばお店が見えてきた。












 



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