あれから数日
私は今だにここに住んでいる。
高杉さんは数時間、もしくは数分だけど毎日ここに来てくれていた。
何もない私にはそれが1番の楽しみになっていた。
『ね、高杉さん。高杉さんはいつも何してるんですか?』
「…なんだろーなァ。」
いつも曖昧な高杉さんだけど私はそれでも幸せだった。
そしてまた今日も高杉さんは立ち上がり、部屋を出て行こうとする。
『ねぇ高杉さん。』
私はこの時忘れていたんだ。
「なんだ?」
優しくされて勘違いすればするほど
『どうして私を拾ってくれたんですか?』
もしかしてって期待すればするほど
「…ただの暇つぶしに決まってんだろ。」
現実は残酷なんだって事
渇いた愛情
この渇いた心は
もう潤うことはないって
分かってはずなのに