「あー甘いもの食いてェ。」

そう思うのはここ一週間、糖という糖を我慢してたから。


そして今日は待ちに待った週1の糖分の日。



今すぐ目の前の甘味処に飛び込んで行きたいのを我慢して俺はあるところに向かった。



『あっ!銀さんいらっしゃいませ!』



怠そうに店に入っていく俺に元気良く声を掛けてくれたのはこの町に新しく出来たファミレスの店員の名前ちゃん。


名前ちゃんはこんな素晴らしい子どこに隠れてたんだっつーくらい可愛くて良い子で俺が名前ちゃんに会いたくてここに通い始めたのはここ最近の事だ。



『こんにちは銀さん!今日は何にしますか?』


「んー。今日はチョコレートパフェで。」


『あっ!今日は週1の甘いものデーなんですねっ!かしこまりました!』


そういって名前ちゃんは歩いて行ってしまった。



なんつーか、


自分でいうのもなんだけど


名前ちゃんと銀さん最初に比べりゃ親しくなってる訳よ。


名前だって覚えてくれたし、いつも頼むメニューだって覚えてくれたしさァ。




『おまたせしましたっ!』

元気な声と共にやって来た名前ちゃん。


『ふふっ、甘いもの一週間我慢した銀さんにサービスですっ!』


運ばれてきたのは他の客とは少し違うパフェ。


そして笑ったとびきりの笑顔に見惚れてしまった。


『ご注文は以上でよろしいでしょうか?』


「あの、」


『はい?』


「名前ちゃんを下さいっ!」


勢いよく名前ちゃんを見れば


顔を真っ赤にして



コクリとゆっくり頷いてくれた。



サービスですっ!



好きになったのは

私からだった


幸せそうに食べる


あなたの顔が

忘れられなかったから








 

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