俺はきみのことが好きだけど、君は、どうなんだろうね。


(…空が、綺麗だ)


広がる青色。今日は天気がよかった。空を見ていると、君を思い出すわけで。無性に会いたくなる。住んでいるところが違うから、そう簡単には会えないんだけども。
せめて、声が聞きたい。
そう思ったら、俺は携帯を取り出していた。見慣れた番号と名前を電話帳から引っ張り出して、電話をかける。三回ほどコール音が鳴ってから、がちゃ、と電話に出る音が聞こえた。


「もしもし?」

「…用も無いのに、電話をかけてくるな」

「君の声がさ、聞きたくなって」


電話越しに彼は溜め息をついた。
青い空を見たら、君を思い出すんだ。君の髪と同じ色の、青。


「空を見てたら、君の声が聞きたくなったんだ」

「あいにく私は君ほど暇ではないのだが」


そんな文句を言いつつも電話を切らないあたり、紳士だよなあ、と思う。
とりあえず俺は君が好きで好きで、想いを伝えるのにまどろっこしいのは好きじゃないから、


「好きだよ、エドガー!」


そう言ってやると、しばらくしたあと、無言で電話が切れた。(そういうとこも、なんか可愛い)
でも、きっと君は向こうで顔を真っ赤にさせているんだろうな、と思う。


やっぱり、空は青かった。



君を想う
精一杯の言葉

(好きってことだけで、こんなにも恋に精一杯になれる)



0725
初めての、稲妻cp小説でした。初めてがフィエドで満足←

主催企画 sweeeet.提出作品


- ナノ -