sss
連載主とマルコ
2010/02/27 00:58
ゆるりと、穏やかな海風に揺れるまだ柔らかく細い髪を撫でた。
沈む夕日に照らされて、橙に光る。
「まるこー?」
「ん?」
大切だと、そう思う。
血の繋がりなんてない。
それどころか、赤い炎のなか拾った、なんて出会い。
それなのに、こんなにも大切で護りたくて、愛おしいなんて、ただの親バカだとあの悪友は笑うだろうか。
「どうしたの?」
おれは、どうであれ、こいつを護りたい。
この船の家族の愛情を小さな両手いっぱいに抱きしめて笑う、この愛されるべき存在を護る。
「なんでもないよい」
こいつがいつか、おれと同じように護りたくてしかたがない相手に出会い、そして護っていくまで。
その時まで、おれは愛に溢れる手を引いてこの海を飛んでいこう。
「へんなまるこ」
「変で結構」
さあ、また歩き出そうか。
おんなじようなのたくさん書いてる気がする…
前へ | 次へ