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連載主とオヤジ

2010/02/22 11:17


「グララ…。チビ」

呼べば、心底嬉しそうな顔で短い腕を伸ばしてくる。

「おやじっ」

片手でつまみ上げて膝に乗せれば、また嬉しそうな顔をして笑う。

「今日はマルコんとこいかねェのか?」

頬を擽りながらそう問えば、その指になんの動揺もなく擦り寄ってまた笑う。

「おやじと、いたいから」

「グララ!そうか」

当たり前のようで、ひどく儚いこの温もりは宝だ。

「だって」

「あん?」

こいつだけじゃない。
家族という宝を守り、そうして共に生きていこう。

「おやじ、いちばんかっこいー!」

「グラララ!!嬉しいじゃねェか!」

ああ。
あたたかい。


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