思春期の男子って、やっぱ下ネタとか好きやん?そういう話なってもしゃーないやん?いやだって俺ら中学生やし。中学生男子とか、一番アレな時期やん。ちょっとやらかしてまうやん。異性に興味持って、好きな子とか可愛い子をオカズに抜いてまうやん。それと一緒やねん。せやから、興味本位でレギュラーの好きなおっぱい、まぁ胸のサイズな。うん。どうせ童貞の集まりやねんから、理想くらい好き勝手言いたいやん。みんなに聞いてるんも、まぁアレや。思春期や。

「…で、俺にも聞くんですか」
「せやで。」

あからさまに嫌そうな顔をする日吉は、レギュラーの中で唯一の彼女持ちや。何でそこで下剋上すんねん。三年間彼女おらんかった岳人とか知った時泣いてたわ。…て、話ズレてもうた。

「ちなみに俺と慈郎、跡部はD以上が好みやな。」

だってパイズリしてもらえそうやん。理想言うたらFくらい欲しいけど。こう、むちっとしたはち切れそうな、あと脚が綺麗な子なら最高。隣のクラスの佐々木さんみたいな…あかんちょっと勃ってもうた。

「忍足さんって、理想高いんですね」
「…そうか?」

はい、と淡々と答える日吉やけど、肝心の胸のサイズはノーコメントかいな。なんやこいつ、巨乳派なんか。はっ、まさか爆乳派とか言うんちゃうか。上には上がおるわ。

「…勝手に話を進めないで下さい。別に、巨乳派でも爆乳派でもないですけど」
「日吉が巨乳って言うた…」
「……、もういいですか」

うんざりした眼差しで帰ろうとするから全力で引き止めた。いやあかんて、何カップが好きかまだ聞いてへんもん。それ聞くまで絶対帰さなへんし。

「ほな質問変えるわ、…__ちゃんは何カップなん?」
「っ、何でそうなるんですか!」
「いやだって何カップ好きか教えてくれへんし」
「……変態ですか」
「しゃーないやん、思春期やもん」

はぁ、と大きく溜め息を吐く日吉の目は、まるで変質者を見るような目やった。いやいや、俺は悪ないわ。たぶん。てかそんなん気にしてたら一人で処理も出来ひんやん。俺週二で抜いてるし、…ってまた話ズレたわ。

「で、__ちゃん何カップ?」
「忍足さんには言いたくないです」
「え?いや、何で?」
「…絶対笑うと思うんで」
「いや笑わへんて。他の人にも言わんわ。」

まぁ跡部には言うけど、と心の中で付け加えておいた。何や知らんけど、跡部のやつごっつ日吉のこと知りたがってるし。過保護もええとこちゃうか、ほんまに。

「__にも言わないで下さいよ」
「あーもう!誰にも言わんって」
「………__はB、ですよ」

顔を手で覆ってるけど、覆いきれてへんとこから日吉が赤面してんのが分かった。え、B?Bって、__ちゃんが?いやいや、あの子Cはあるやろ。言うとくけど俺、女子の胸見たらサイズ大体分かんで。__ちゃんって、C70ちゃうん?

「…パットですよ」

ああ、パットか。って、え?パット?嘘やん…俺二年間__ちゃん見てきたけど全然気付かんかったわ…。なんか裏切られた気分や。ってことは隣のクラスの佐々木さんもFないんか…?女ってコワ。

「Bやったら壁やん…」
「別に…感度さえ良ければ壁でもいいです。」
「…へぇ、」
「巨乳の人って感度悪そうじゃないですか。AVとか喘ぎ方嘘臭いですし。そういうのより、貧乳で感度いい方が興奮しませんか?」
「……」
「貧乳の方が、俺は好きです。」

さっきとは違って、部活ん時くらい真剣な目で訴えかける日吉が、怖かった。思わず心閉ざしてもうたやん。感度、…へぇ。そこ気にするんや。つか感度って、え?感度ってアレやんな、胸揉むってことは、日吉は既にDTを卒業して……

なんか跡部に言いにくいし、これは俺の心だけに閉まっとこ。



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