これの続き
 最終的に意味が分からない
 ラスト死ネタかもしれない



雅治が学校に来なくなって一週間が過ぎた。雅治がいなくなるのは、とても寂しかった。まるで私の細胞が欠けたかのような侘しさを感じた。

「仁王のやつ、三連覇逃したの自分のせいとか思ってんじゃねーの」

何気ない丸井の一言に、初めて私は違和感を感じた。雅治って、そんなに責任感強かったっけ?

「丸井、それは違うよ」

気付けば丸井に反論していた。丸井は驚いていたが不服そうに「じゃあ何で仁王は学校に来ないんだよい」と私に聞いた。
何で雅治は学校に来ないんだろう?雅治がおちたことは、誰にも言っていない。何故ならあの後窓の下を見ても雅治はいなかったからだ。死体がないのに、誰が信じるだろうか。きっと雅治がおちたのも詐欺とかイリュージョンだったんだと思う。

「丸井は雅治と連絡、取ってないの?」
「あいつ、電源切ってるから」

つーかお前、ずっと仁王と一緒にいたのに心配じゃねーかよい。丸井の言葉が今の私には重かった。心配?勿論してるよ。それよりも雅治は私がおちるのを待ってるから、早く私もおちないといけないの。でも雅治を探す術が分からないままおちたくはない、そこまで考えた時一通のメールが届いた。

「エデンの園はXXXX」

そのメールを見たとき、何かに駆られる様な衝動で教室を出た。屋上まで向かう途中、柳生に話しかけられたり、柳にぶつかったり、真田に廊下を走るなと怒られて、幸村にイップスをかけられそうだったけれど何とか辿り着いた。屋上まで行けば、先回りした丸井が立っていた。

「死ぬ気かよい」
「やり直すだけだよ」

私と雅治の前世を全部思い出したの。だからね、次は私が雅治を探す番。そこまで言い切った時、丸井はただ呆然としていた。隙を見てフェンスを乗り越えた。

「__!?」
「ごめんね、丸井。みんなも、ありがとう」

屋上の入り口に立つテニス部のみんなは何かを叫んでいたけれど、もう私の耳には入っていなかった。
雅治は、私の欠けてはいけない相方だったのだ。次は、雅治と双子になりたいな。それなら、名字も、血も、全て一緒になれるのに。次こそ、ずっと一緒にいようね。強く願いながら、私はおちていった。



「仁王も、__も、止められなかったね」
「…来世では一緒になってるだろい」
「そうっスよ、仁王先輩が59回も探したんスから!」
「そうだな」










あれから私は必死で雅治を探した。何度やり直したか分からない。それでも諦めたくなかった。そして遂に、辿り着いたのだ。

「おめでとうございます、珍しい男女の双子ですよ」



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