※仁王と丸井が究極に変態。
仁王や幸村くんが次々とスマホに切り替える中、ようやく俺もスマホデビューすることができた。
「ブンちゃんもついにスマホデビューじゃのぉ」
「もう使いこなせるんだぜい。天才的?」
スマホには色々な機能がある。無料で通話ができたり、撮った写真を編集出来るアプリがあったり。そんな中で最近一番気に入っているのが、カメラのシャッター音が消せるアプリだ。最初はレギュラーの不意打ちの写真とか、よそ見してる所を撮ったりしていた。じゃあ仁王に「もっと有意義な使い方があるのにのぉ、」と唆された。仁王のデータフォルダを見たら、ハメ撮りとかヤッてるところの盗撮の写真がたくさんあった。「同意の元じゃき、大丈夫ナリ。」と言うあいつに対して最初は犯罪だろ…と気色悪かっていたが、段々好奇心でやってみたくなった。
手始めに電車で近くにいた女のスカートの中を盗撮してみた。見た目は地味な女だったのに下着は赤の紐パンだった。そのギャップが堪らなくなって思わず駅のトイレで抜いた。それから女の顔は問わず下着を盗撮しまくった。ある時はOLや女子大生たまに立海生、更には同じクラスの女子まで撮った。仁王は薄々気付いたのか「無差別にやるのはいけん」と忠告された。やってる内容は一緒じゃねーかよい。
そんなある日、たまたま同じクラスの__を街で見かけた。クラスでも地味な方に分類される__が短いスカートを履いている姿なんてレアだと思った。そのスカートから露出している脚は、今まで抱いたどの女よりも綺麗だった。少しだけ化粧をしている顔は他の女よりも大人びていた。結った髪から見えるうなじは、俺を欲情させた。
得体の知れない衝動に駆られて、そのまま__を尾行すれば氷帝の忍足とホテル街に入って行った。その横顔と後ろ姿をカメラに収めれば自然と口角が上がるのを感じた。
きっと俺は明日あいつと初めて話すだろう。勿論、話すというより「脅す」という表現の方が近いのだけど。こんないい獲物、仁王に取られねーよにしないと。ま、とりあえずこのことは__と俺の秘密ってことで。あ、明日から盗撮を趣味にするのはやめるわ。今までの熱が一気に冷めたみたいに急に萎えたから__の盗撮写真以外は全部消した。何で俺、こんな良い女に今まで気付かなかったんだろ。明日の朝練が校庭三十周でも、今なら笑顔でこなせる気がする。そんなもん、いいネタを見付けたから…だろい?
「__、ちょっと話があるんだけど」