120804一部修正



これの続きっぽい
※似非ウチナーグチ


「凛くん、これあげるわ」

部室に行けば凛くんが一番乗りなのか、他には誰もいなかった。
転校したその日から、裕次郎くんの熱烈なマネージャー勧誘があって私は比嘉中テニス部のマネージャーになった。
マネージャーになってから平古場くんとかなり仲良くなって、自然とお互い名前で呼び合う様になった。
たまに裕次郎くんに睨まれるけど。(…何でやろ)

「?貰っていいやっしー」
「おん。この前な、久しぶりに大阪行ったんよ。んで、ご当地キティちゃん。」
「ニフェーデービル」

たこ焼きを抱えたキティちゃんは凛くんにはあまり似合わないけれど、嬉しそうに受け取ってくれた。

「ヤー、イェーンダーやっしー」
「そんなことないって!普通やっちゅーの!」

早速袋をビリビリと破り、携帯に付ける凛くんの表情は、どことなく嬉しそうだった。

「凛くん、キティちゃん好きなん?」
「アランドー!ヤーがくれたから…」

そこまで言えばハッとしたような顔で「ヌゥーナイサー」と言われた。
うん、すごく気になる。

「ヌゥーソーガ?」
少し遅れて部室に入って来た裕次郎くんは誰かと通話してたのか、携帯を耳に当てたままの状態だった。

「!裕次郎、携帯…」
「ヤー、キーホルダー凛にもあげたやっしー?!」

裕次郎くんと凛くんはお互い顔を見合せて、焦った様に私に問い詰めてきた。

「えっ、うん。だってお土産だもん。だからみんな…」

そこまで言い掛ければ部室の扉が勢いよく開く音がした。

「貴方たち、いつまで部室でダベってるんですか。ゴーヤですよ。」

半開きだった扉を無理矢理全開にしたのは部長の永四郎だった。
テニスバッグを背負いながら入って来た永四郎を見て、凛くんと裕次郎くんはお互いの携帯と永四郎のテニスバッグを指差していた。

「「ヤー!何でワーのお土産がみんなと一緒なんさー!」」
「えっと、テニス部全員お揃いやで!」

そう言えば何とも言えない落胆した様な顔で「…ヤーは分かってないさー」と嘆かれた。
永四郎は「残念でしたね」と嫌味たらしく裕次郎くんに言っていた。


うん、次からは別々のお土産にしよう。









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ヤマなしオチなし。
結局、裕次郎くんも凛くんもヒロインと(だけの)お揃いを期待してたってお話。



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