次の日学校に行けば真田くんに会った。(当たり前なんだけど)
昨日のことは無かったかのように接する真田くんに、少なからず動揺した。
そう言えば、真田くんは私が許婚の相手ってことを知ってたんだよね。
真田くんは、私のことをどう思っているんだろう。






「って訳なんだよ、柳くん幸村くん。」
「実に興味深いな。いいデータが取れそうだ」
「わざわざ部活を休んで、真田と食事に行っていたのかい?」
「…話聞いてた?」
「へぇ。俺たちが必死に練習してる間、マネージャーの君はのんびり真田とデートしてたんだ」
「幸村くん私の話聞こえてますか?」

駄目だ、全く聞こえてないどころか話が通じない。
柳くんと幸村くんに相談した私が馬鹿だった。

「__、俺たちに聞くより本人に聞いた方が早いと思うぞ?」
「………へ、?」

何気なく後ろを振り向けばいた、真田くんが。

「え。い、いつから!?」
「む…、幸村たちに相談を持ちかけたところからだ」
「いやそれ最初からだろ」

ちくしょー幸村くんはにやにやしながらこっち見てるし、柳くんは開眼しながらデータ取ってる。
この(性悪)魔王に嵌、め、ら、れ、た!
「え、誰が魔王だって?」
「滅相もないですうふふ。幸村くんは天使だと自負してます」
「気持ち悪いんだけど。」

そんな幸村くんとのやりとりを冷静に分析してデータ取ってる柳くんに、文句の一つでも言おうと思ったけど…やめとこう。
柳くんに口で勝負して勝ったことがないからとか、そんなんじゃないよ。断じて違うからね。

「ねえ真田、多分こいつには馬鹿だからはっきり言わないと通じないよ」
「弦一郎、(俺のデータのためにも是非)今ここで__に言ってやれ」

「む。……そうか、はっきり言うべきか」
幸村くんに馬鹿にされるわ、柳くんは私欲のために利用するわで最悪な展開なんだけど、気にせずに真田くんは語りはじめた。

「俺はお前のことを忘れた事もない。…お前が俺を忘れていたのはショックだったがな。」
「……すみません」
「無論、許婚の件も了承の上だ。俺はお前を…俺は…む、…__を愛している」

私が赤面したのは、言うまでもない。
だってね!真田くんが…あ、愛しているなんて言葉を使うんだよ!?

「フッ、いいデータが取れた」
「なかなか面白かったよ」
「真田くんが愛しているなんて言葉を知ってるなんて…!」
「ねえ__、早く返事をしてあげなよ」
「え?!今!?ここで!?」
「無論、今しかないだろう。」
「ほら早く、真田の為にも(って言うより俺が見たいんだけどね)」









「わ、わたしも好き…です」



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