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ピアノと生涯を共にする緑間

2012/09/15 11:26



ファンブックifネタでは緑間はお医者さんだけれど、趣味?特技?がピアノならピアニストっていう展開もありなんじゃないかなーっていう妄想。


***


『日本時間で今日未明、世界三大音楽コンクールのひとつと言われているショパンコンクールで日本人音楽家である緑間真太郎さんが見事優勝を果たした。このコンクールには世界中の有名な演奏家たちも参加しており、………』


「あらら、一躍有名人だね、真太郎」
「いい迷惑なのだよ。取材ばかりで練習時間が充分に確保できん」
「まぁそう言わずにさ。優しくしてあげなよ」

不機嫌を隠そうともしない真太郎は、大きくひとつため息を吐いた。
これほどに規模の大きなコンクールで優勝したのだ、世間的には注目するなという方が難しいだろう。マスコミに対して機械的に答える緑間を想像して、少しだけマスコミを可哀想に思った。

左手の技巧が特に優れた緑間が世間から評価を受けるのに時間はかからなかった。元々練習にはストイックだった緑間が大学を卒業しフランスへ渡ってから四年間、彼は死ぬほどの努力と時間を費やして修行をしてきた。それはずっと傍で見ていた自分が一番に分かっていることだった。
優勝した彼よりもずっと喜んで泣いたのは、この私だった。そんな私の隣で緑間はただただ体温を与えて、ついていてくれた。どちらが優勝したのか分からなくなる光景だと、後々思い返して思った。
でもまぁ、ここまで彼が有名になってしまうと、少し寂しくもある。

「ねぇ、真太郎」

ピアノ椅子に座って鍵盤を指先で触っている緑間の背中に抱きついた。
広くて暖かな背中から伝わる体温にひどく安心する。

「マスコミの相手もいいけど、たまには私の相手もしてよね」

緑間の耳に囁きかけるように口を近付けて言った。ほんのりと朱に染まる頬は出会った頃と相変わらずで、それが素直に可愛いと思う。

「俺がお前を一人にするはずがないだろう?」
「……そうかな」

首を後ろに捻って話してくる翡翠の瞳に見詰められてどきりとする。緑間の瞳は滅多に揺れることがなく、真っ直ぐに見詰められると未だに鼓動が速くなってしまうのだ。
私も相変わらずかな、昔と変わっていない。

緑間はやんわりと私の腕を外し、そうしてから来いよと言わんばかりに腕を広げた。

「婚約者である女を放っておくほど非情じゃないのだよ」

ほら、早く来い。
と低く呟いて真太郎はじっと見つめる。はぁ、と私は諦めの息を吐く。どう頑張っても目の前の男には勝てない気がした。


優勝が決まったときに渡された薬指のリング。一生大切にすると言ってくれた彼を心底愛おしいと思う。
緑間の腕に収まって、その体温に身を埋めてみると、やはりこの人から離れたくないと思った。


「愛しているわ、真太郎」


***



あ、あれ?
もっとピアニストの描写入れたかったのにw

バスケでも勉強でも医者の仕事でもピアノでも、きっと緑間は努力を惜しまないと思うのできっと高みへ行けるのでしょう。

とりあえずピアニスト緑間も良いと思います。私は推します。ピアニスト緑間ください。

ショパンとかドビュッシーとか、フランス系が緑間には合うなと思ったのでフランスに留学して欲しい。
ピアニスト緑間ください。






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