はらからにトリップ
2012/09/09 19:13





「……何処だよここ」


 あたしがいたのは、見知らぬ村だ。何か、中国っぽい。
 けれども、あたしは今の今まで高校にいた。友人とモクドナルド食いに行く約束をしていて、先生に呼ばれていたから少し遅れて学校を出たのだ。

 そしてモクドナルドの扉を開けた瞬間、景色はがらりと変わった。ガラス越しに見えていた店内は何処にも無く、涼しくて綺麗な風が吹く、ザ☆田舎的な村に。

 ……あれ、もしかしてあたしずっと夢見てたんかな。ハハハ、駄目だね、夜更かし。


「あなたは、誰ですか?」

「や、こっちが知りたいです。それカラコンですか綺麗な目をしてますねお姉さん」


 不意に後ろに立った女性を振り返り、あたしはそう返す。一応、驚いてるんですよ。それはもう心臓が口から「こんにちは!」って挨拶してきそうなくらいに。


「からこん……? あなたは四凶を知らないのですか?」

「え、司教? お姉さんカトリックの人?」

「……あの、意味が分からないのですが」


 困惑したようにお姉さんは顔をしかめる。

 困惑するのはこっちも同じだ。カトリックは結構有名だろ。あたしは詳しくは知らんがな!――――て、違う違う。


「んじゃあ取り敢えず、ここ何処ですか」

「ここは、猫族の隠れ里です」

「まおぞく? 何それ、新手の暴走族ですか? それとも新しく設立された某フィギュアスケート選手のファンクラブですか?」

「……本当に、意味が分かりません」


 ……お姉さんの態度に嘘は無いようだ。
 あたしは首を傾げた。

 言葉が通じてない訳でもないし、単純にこの村にあたしが言った言葉が普及してないだけなのか? いやいや、それこそ有り得ないだろ。

 嗚呼、面倒臭い。


「モクドナルド食べたかっただけなのになぁ……何でこんなところに来ちゃってんだろ」

「もく……木?」

「いやちげーよ」



‡‡‡




「……で、○○も怪しいのかすらも判断がつかなかったから、俺のところに連れてきた、と」

「はい」


 何だろう、このおっさん。
 違和感がある。何か、違う気がする。

 ま、良いか。

 あたしを探るように見てくるおっさんに、一応頭を下げた。


「……俺は張世平だ。お前は?」

「△△ッス」

「……俺たちの一族のことを知ってるか?」

「いや全然。てか、何か違和感があるんですよねぇ。この違和感が一族の特徴ですか」

「……○○」

「……正直、私の手には余るかと」


 すっげぇ面倒臭そうな顔しておっさん。面倒臭いのはあたしだ。モクドナルド食い損ねて腹減ってるんだからな。背中とお腹がくっついちまうんだぜ!――――嗚呼、本当にお腹空いた。


「お前、俺の頭を見てみろ」

「頭? 頭……」


 ……。


「……ぅおっ、何か作り物とは思えない猫耳生えとる!? え、それ本物? マジで!?」

「何で気付かねぇんだ、こいつ……」

「……さあ」


 何か痛い子を見るような目を向けられているが気にしない。だって慣れてるから!


「で、そろそろ状況把握に努めたいんですが」

「……○○」

「大変申し訳ありませんが、私一人ではどうすることも」

「まあまあ、まずはここがあたしのいた世界かどうかを確かめさせて下さい。そうですね……あたしの荷物を見せますんで、分かるかどうかを教えて下さい」


 まず、一番有り得ない予想を潰していこう。
 異世界だとか、違う時代だとか、ね。

 しかし、腹減った。



●○●

 ギャグです。
 これは絶対ギャグです。

 そして多分、夏侯惇達が毒舌の餌食に……。曹操にも毒舌は発揮されます。


 ところで、カウンターが19000回ってましてびっくりしました。

 一万打まだ終わってない……!
 急がないと二万行っちゃいますね。(^_^;)

 二万打は何しようかまだ決まってないですし、またフリリクっていうのも芸が無いしなあ。
 一万打消化しながら、またじっくり考えてみます。



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