46

アルフレの放った瘴気により指示を受け
オーガゾンビとマーマンゾンビが地中から次々と這い上がる。
夢子達も戦う姿勢を保つ。
アルフレは黒い笑みを浮かべて笑っている。



【46章】


ルフレ「モンスターをゾンビ化させるなんて‥‥
    何時ぞやの邪竜を思い出すな…。」
アルフレ「ああ、日本で命令受けたヒュドラか。彼には失望したよ。
     まさかあんなザマで殺られちゃうだなんてね。
     それに‥‥夢子は彼に犯されたんでしょ?
     まあ、体は君だったみたいだけど?フフ、ほんと面白いよね。」
ルフレ「何が可笑しい?!」
アルフレ「その時の夢子の歪んだ表情…ああ、僕も見たかったなぁ。
     ルフレ、君もどんな気持ちだった?体と心が反するってどう?
     今度は僕が夢子と楽しむんだよ?光栄な話だよね、フフ。」
クロム「ルフレ、あいつは明らかにお前を挑発してる。‥あいつの調子にのるな!」
アルフレ「クレイジー様は僕を利用してるみたいだけど
     実は僕だってクレイジー様を利用してるんだ。
     互いに利用しあって…とても良い関係だろ?
     そして僕は運命の相手を見つけた。
     ずっと孤独で枯れ果てた心に1輪の花が咲いた。それが君、夢子だ。
     これからずっと一緒に居よう?僕らは一緒になるべきなんだ。
     この世界の滅びを面白可笑しく地の果てで見て笑おう。」
夢子「誰が貴方なんかと…!」
アルフレ「威勢が良いね。そういう所もまた良いんだよね?ルフレ、君もそうなんだろ?」
ルフレ「僕はお前とは違う…彼女の事心の底から愛してるのは僕だ。
    君は真実の愛を知らない、いや…永遠にわかりえない存在だ。」
アルフレ「まあいいや…君たちの意志がどうであれ僕は無理矢理夢子を連れてくから。
     はい、ゾンビの皆さんお待ちかねの殺戮ショーだよ〜!
     英雄気取りのファイター共をボコボコにしちゃってー☆」
アルフレの指示でオーガゾンビとマーマンゾンビがゆっくり動き始めた。



ルフレ「皆、陣を整えるんだ!相手に背中を見せるな!」
夢子「ルフレ、私はどうしたら…?」
ルフレ「君は僕の側離れないで?アイツの目的は君だから…!」
夢子「う、うん…魔法で援護するね?」
クロム・ルキナ・ロイ・カムイは最前線で戦う。
しかし相手はゾンビ‥何度倒しても這い上がる。
クロム「これはまるで…」
ルキナ「屍兵思いだしますね、お父様。
    このままだとこちらの体力だけが消耗するだけ…」
ロイ「チッ…何体倒しても次から次へと…」
カムイ「皆さん、私‥‥本当の力、使います。」
夢子「カムイさん?!」
カムイ「このために授かったと思えば何も苦ではないですわ。
    私は竜になるー・・・!!」



カムイに光が集まる。
ゾンビたちは光に目をくらませる。
アルフレ「…なんだ?この聖なる力‥‥」



カムイは竜へと変身した。
その身体は銀色に光り輝く。
そして唸り声を轟かす。



アルフレ「まさかファイターに竜の血を持つ者がいるとは…!?」

カムイはオーガゾンビとマーマンゾンビを集まる場所に向け
水の竜巻を起こした。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!


オーガゾンビとマーマンゾンビは形が無くなる程跡形もなく消された。

カムイに光が戻る。
そしていつもの姿へ…。
カムイ「ハア・・・ハア・・・」
夢子「カムイさん!大丈夫ですか?!」
カムイ「はい…少し体力消耗しちゃったけど…平気ですよ!」
夢子「あれがカムイさんの竜の姿なんですね‥‥凄くカッコ良かったです!」」
ルフレ「さあ、戦局は変わった。勝利の女神は再び僕らに微笑んだ。
    君はこの運命をどう動かすんだい?」
アルフレ「まさかこんな事態になるなんて…ク…予想してなかった…。」
ルフレ「君が指揮するのは心の無いゾンビ兵。
    僕が指揮するのは心のある人間だ。
    その時点で勝利は決まっているんだ。アルフレ、君の負けだ。
    大人しく僕らに首を狩られるんだ。」
アルフレ「まだだ‥僕の野望はこんなところで終わらないよ?
     彼女…魔女は僕が貰う。君たちには勿体ないからね?」
ルフレ「まだそんなうわ言を…」
アルフレ「ここは沼地…軍師なら地形の事も考えて戦ってるんだ?
     勿論この地形の事も把握してるつもりかい?」
ルフレ「どういう意味だ‥‥?」
アルフレ「フフ、夢子の足元を見てごらん?」
ルフレは急いで夢子を振り向く。
すると夢子は慌てふためく。





夢子「ルフレ‥‥!足が動かない…!それどころか飲み込まれていく…!」




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