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邪竜の瘴気を吸い取る魔石を見つけるため、ルフレは戦略を練っていた。
今までで一番辛い戦いになると予測してー・・・



【42章】


チーズケーキを食べ終えた一向は作戦会議をしていた。
ルフレ「いいかい?皆。目当ての魔石は光の国と闇の国…
    つまり『幻双国』と『幻失国』の間の国境の何処かの洞窟にあるらしい。
    国境は手付かずの地。きっと凄く荒れてるだろう。
    モンスターもこの辺より倍の強さで数も種類も多いはず。
    …僕らはもっと強くならないといけない。その為には?」
クロム「敵を倒してレベル上げか。RPGみたいだな。」
ルフレ「この世界にはレベルっていう概念はないけどね。
    ステータスは皆それなりにあるから
    戦うことで強くなれるっていうのは一緒だね。まずは鍛えないと…。」
ルキナ「だから道具に付与魔法つけて強化出来るのですね?」
ルフレ「この国で付与魔法使えるの僕だけだと思うから
    材料集めてどんどんつけてくよ。君たちの装備に。
    そしてアルフレ…あいつも僕と同じで付与魔法使えるはずだから
    気を付けないとね…。はあ、ほんと対の存在って嫌だね…」
カムイ「では簡単にまとめると皆でモンスターを狩りまくればいいのですね?」
ルフレ「そそ。」
ロイ「城外のモンスターは弱いモノばかりだから少し奥の地域に行く必要ありますね?」
ルフレ「それなんだよね…この国も結構広いからどこ行ったらいいのやら。」
夢子「前に行った森の奥に沼地があるって町の人から聞いたことあるよ?
     その沼地には狂暴なモンスターがウジャウジャいるって。
     …そこに行くのはどうかなぁ?」
ルフレ「おお、夢子ナイスアイディア!まずはそこに行ってみよ!
    きっと今の僕らならいい具合に敵も倒せるはず!」
クロム「リンク達はどうする?」
ルフレ「んー別にほっといても良いと思う。
    あんまり大人数だと指示出しにくいからね。」
ルキナ「以前は相当な数の軍人に指示出していませんでした?」
ルフレ「んー彼らは単純だから。リンク達とか指示しても聞いてくれること少ないし
    もう今いるメンツでいいんじゃね!?って感じ。」
クロム「お前…雑になったなぁ…。」
ルフレ「ここに居るファイター達って癖が強いから…長く一緒に居たらこうにもなるよ。
    よし、装備整えたら沼地に行こう!
    きっと足場は不安定だろうからなるべく身を軽くして行こ!」



一方リンク達はというと・・・
大広間でマスターが召喚したTVとスイッチでスマブラをしていた。
ルフレ達が出ていくのにも全く気付かない。
リンク「やった!また俺の勝ち!」
ピット「うー悔しいぃーーー!リンクなんかめっちゃスマブラの腕上がってる!」
マルス「ちょっと、次僕の番だよ!」
アイク「…と、いうかいつの間に本体とソフト揃えたんだ…?」
シュルク「謎ですよね。突っ込み所多すぎて困ります。ここ異世界なのに。」




城下町から外へ出て東へ数キロ。
夢子達は噂の沼地へ向かっていた。
道中何度かモンスターに遭遇したが
夢子以外のメンバーは直ぐに仕留めていった。
夢子「皆の剣技…一切迷いがない。」
ルフレ「君は魔導師だから後ろから少しだけ援護してくれればいいんだよ。 
    最前列には剣士組が行くから。」
夢子「私絶対に強くなりたい…今度こそ…。」
ルフレ「君なら出来るよ。自分を信じて!」
クロム「そうだ、強い気持ちを持つことが大切な事だぞ。」
夢子「ありがとうふたりとも!」
ロイ「皆さん静かに!…この先にモンスターがいます…!」





茂みの中からそっと奥を伺う夢子達。
そこにはゴブリンがいた。
ルフレ「ゴブリンか…あいつ等ほんとこの大陸の何所にでもいるね。
    彼らの相手…夢子、出来るかい?」
夢子「うん、私は壁を乗り越えるよ?もう言葉には惑わされない。」
ルキナ「私も夢子さんと一緒に行きます。フォローしますよ?」
ルフレ「じゃあお願い!」







夢子とルキナは茂みから飛び出しゴブリンの前へ出る。
ゴブリン達は直ぐにこちらの気配に気づく。
ゴブリン「グヘヘ!オンナ!オンナ!ニンゲンノオンナ!オカシテコロス!」
ルキナ「接近戦は任せてください!夢子さんは後ろから!」
夢子「うん!いくよー!」
ルキナはゴブリン達と近距離で戦う。
華麗な剣さばきは目にも止まらぬ速さ。
ゴブリン達の持つ武器を全て薙ぎ払う。
夢子はウインドの魔導書を唱えた。
詠唱が終わると同時にルキナが後ろに引く。
途端ゴブリンの足元から竜巻のような風が巻き上がる。
ルキナは空から降ってきたゴブリン達を全て切り刻む。
ゴブリンはー・・・全滅した。と、思われたが・・・・




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