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???「ー誰ですか?」
人影は返事を返した。
黒かったその姿がはっきりとする。


ピット「夢子じゃない!おまえはー…プリム!?」




第41話【真実と絶望】


リンク達はプリムと遭遇した。
4人は一斉に武器を構える。
すると謎のプリムがリンク達に話しかけてきた。
謎のプリム「待ってください!私は貴方達とは戦う気はありません!」
ピット「あれ…?なんか喋り方が普通だよこのプリム。」
マルス「なんか見た目もほかのプリムとは違うね?」
リンク達と会話をしているそのプリムは紫色ではなくオレンジ色で
言葉も片言ではなくはっきりとしている。
アイク「敵では…ないのか?」
謎のプリム「はい…戦う意思はありません。」
4人は顔を見合わせきょとんとする。
謎のプリム「貴方達は見た所異空間から飛ばされてきた人間ですね?」
ピット「なんでわかるの!?」

謎のプリム「私もー…過去に異空間からこの亜空間に追放されたからです。」

謎のプリムは悲しい表情をして答えた。
アイク「追放って…タブーにか!?」
謎のプリム「はい。」
リンク「なんで追放されたんですか?」
謎のプリム「私が感情を持った出来損ないだったからです。」
マルス「感情って…人みたいにってこと?」
謎のプリム「そうです。私には人間のような感情があります。
      タブー様に使えていた身でしたが
      ある日タブー様の行動に疑問を感じ
      彼の後をついて行ったのです。
      すると彼の秘密を知ってしまったのです。」
ピット「秘密って…?!」





謎のプリム「彼の生命の源は本体ではなく翼にあるという事です。」



マルス「翼!?」
謎のプリム「貴方達は参戦者ですよね?マスターハンドさんに集められた。」
アイク「そうだが…。」
謎のプリム「タブー様は貴方達によって一度翼を破壊されました。
      バラバラになってしまった欠片を集めるのに時間がかかりました。
      そして最近、翼のコアとも呼ばれる欠片がやっと見つかりました。」
ピット「それってもしかして…夢子のこと!?」
謎のプリム「おや、お仲間でしたか。」
リンク「だからタブーは必要以上に夢子のことを狙うんですか…!」
謎のプリム「そうです。」
マルス「ってことは…タブーを倒すには…」
リンク「まさか…」



















謎のプリム「翼のコアの完全破壊です。」


















嫌な予感が的中する。
4人はあまりのショックに言葉を失った。

謎のプリム「夢子さんー…基、タブー様の翼のコア。
      彼女を破壊すればタブー様も共に破壊されます。」
リンク「そんな…夢子さんを…殺すだなんて…!」
リンクが震えた声で、そして絶望した顔で言う。
ピット「ううっ…僕にはそんなこと出来ないよ!!!」
ピットは頭を抑え涙を堪える。
マルス「何か…ほかに手はないの?!夢子を救える方法!」
アイク「プリム、お前ほかにも何か知ってるんだろ?!…頼む、教えてくれ!」
謎のプリム「…残念ながら…今の私にはこれ以上お話できる事は無いです。ごめんなさい。」













夢子(ゾクッ!!!)
夢子は突然悪寒を感じた。
なにかとても不気味で、とても恐ろしいものを。
ダーク「飯採ってきだぞー。」
気がつくと小屋にダークが帰ってきていた。
両手には鳥と水の入ったバケツ。
夢子「…また同じの持ってきたんだ…。」
ダーク「なんだよ悪りーのか?ならお前が採ってこいよ。」
夢子「別に嫌とは言ってないでしょ?…今日は私がご飯の支度するわ。」
ダーク「へぇーお前料理出来んの?」
夢子「うるさいわね…食べれるものくらい作れるわよ。」
ダーク「ふーん。」
夢子はダークの持ってきた鳥を小屋にある道具でさばき始めた。
その姿をダークはじっと見つめる。
夢子「…何よ?何か言いたいことでもあるの?」
ダーク「別に…。お前変わったヤツだなって思ってさ。」
夢子「それいい意味?悪い意味?」
ダーク「どっちでもねぇな。」
夢子「失礼ね…。」



夢子は料理を続けた。
まるで先ほどの嫌な悪寒を忘れ去るようかに。







【いいね!!】




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