33

倒れてる夢子の横でルフレは必死に戦っていた。
彼女は眠っている。





【33章】






アルフレ「おや、もうおしまいかい?息が上がってる様だが。」
ルフレ「僕はまだ戦える…!」
アルフレ「でもまあ、いい感じで時間稼ぎできたよ。
     ありがとうルフレ、協力に感謝するよ。」
ルフレ「…?!それはどういう意味‥!?」
アルフレ「君と僕が戦ってる間に精霊に…シャドウに彼女を覚醒させてもらったんだ。
     新たな契約も含めてね。」
ルフレ「契約…それって…」
アルフレ「そろそろフィナーレと行こうか。ミィル!」
闇属性の魔法がルフレに纏わりつく。
脚が呑まれて動けない。
アルフレは夢子に近づく。
そして意識のない彼女の唇にキスをした。
ルフレ「!!!」
アルフレ「君にはこれが一番の致命打になるだろ?フフ、楽しいね…。」
ルフレ「貴様ああーーー!!!」
アルフレ「うーんもっと色々したいけど眠ってて反応ないからつまらないや。
     まあ今後じっくり遊ぶとしよう。」
ルフレ「君だけは絶対に許さない‥‥!絶対僕が息の根を止める…!」
アルフレ「そうそう、その憎悪と憎しみの感情。最高に美味しいよ。
     僕を憎め、恨め、殺してやろうという感情に負けるんだ!
     そしてお前と僕は同一化して邪竜を呼び起こす!」
ルフレが怒りで我を忘れそうになった時だった。




目の前に魔法陣が現れてそこからクロムとルキナとマルスが現れた。



ルフレ「…皆!?」
クロム「遅くなって悪かったなルフレ。」
ルキナ「私たちが来たからにはもう安心してください。」
マルス「うわ‥ほんと、君たちが言ったようにルフレにそっくりな人物がいるね。」



アルフレ「フフ、…マスターハンドの犬共が漸く来たか…。」
マルス「ルキナは夢子の事お願い。」
ルキナ「わかりました。」
クロム「お前はまだ‥そこまでしてギムレーを復活させたいのか?」
アルフレ「まあね、僕の生きてる意味はそれしかないから。」
マルス「邪竜という存在がどんなものか‥君は理解してるのかい?」
アルフレ「僕の血がそうしろって命令してるんだ。
     国が1つや2つ滅ぼうが僕には関係のない事。」
ルフレ「君はおかしい。僕自身だけど…考え方が狂ってる。」
アルフレ「どうとでも言って。僕は使命を果たすのみだし。
     それにもうすぐそこの娘が覚醒する。
     そしたら君たちは泣いてわめくんだよ?フフ、ほんと楽しいね〜」
ルフレ「絶対に倒す…!」
アルフレ「そうそう、君たち二人をこの枯れ泉に誘導したの…なんでか知ってる?
…ああ、未熟な君たちは気づいてないみたいだし教えるよ。」
ルフレ「・・・?!」













アルフレ【君たちファイターを邪竜召喚の生贄にするためさ!】







ルフレ「!?」
アルフレ「ここにこっちとあっちの世界を繋ぐゲートがあるの知ってるし
     ここで待ってればファイターが君たちを助けに来るでしょ?
     それが僕の本当の狙い。
     クロム・ルキナ・マルス…君たち3人には邪竜を復活させる儀式の生贄になって貰うから。
     強いモノ程生贄にする価値があるだ。特に君たちは一応王族だしね。フフ。」
クロム「なんだと‥!?」
マルス「僕たちが生贄…!?」
アルフレ「その後覚醒した夢子を連れて僕自身もルフレと同一化して覚醒する。
     邪竜を召喚した後クレイジー様の元へ行く。
     その後は…そうだね、成功したらギムレー様と夢子で色んな場所を破壊しにいこうかな。」
ルフレ「そんな事させない…!邪竜などこの世に存在してはいけない!」
クロム「こちらには戦えるメンバーが3人だが、お前ひとりでどうしようと?」
マルス「僕らの力、なめないほうが良いよ…?こう見えても英雄なんだから!」
ルフレとクロムとマルスは武器を構える。
ルキナは夢子を見ている。
ルキナ「夢子さん‥お願い、目を開けて…!」
夢子はまだ目を覚まさない。
ルキナは涙を流す。
その涙が夢子の胸元のネックレスに落ちた。
そのネックレスは以前日本でルキナとカムイとお揃いで買った物。
ネックレスは鈍く光る。




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