21


【21章】






夢子は目を覚ました。
身体の上にはコートか被されてあった。
ルフレのコートだ。
夢子は急いで起き上がる。
ルフレの姿はー・・・あった。
岩の上でサンダーソードを砥石で磨いている。






ルフレ「あ!夢子!起きたんだ?」
夢子「私寝ちゃったんだ…っていうか貴方熱は大丈夫なの!?」
ルフレ「うん、もう大丈夫。君の熱い接吻のおかげさ!あ、熱はまだあるか、君に対しての熱!」
夢子「ええ!?意識あったの?!ってか恥ずかしい言い方やめて!
     すっごい恥ずかしかったんだから‥。」
ルフレ「でも僕嬉しかったよ。だって君から僕に、初めてでしょ?
    熱なんか無かったらとっくに襲ってるよ。」
夢子「も〜そういうのやめてよ〜。…でも良かった、私人の役に立てたんだって。
     それがルフレなら私嬉しいよ!ほんとに、ほんとに・・・。」
ルフレ「ねえ、僕たち両想いって捉えて良い?」
夢子「・・・。」
ルフレ「じゃあ勝手に思っておくね〜♪」
夢子「私ってばすぐ貴方のペースに流されがちだわ…。」
ルフレ「この包帯も君の愛情感じるよ〜止血なんてすぐ止まっちゃうし。
    逆に僕の鼻から血が出そう…。」
夢子「変な言い方やめなさい!」
ルフレ「ふふ♪とりあえず僕らは元気いっぱいって事だし
    そろそろ本気で出口探さないとね‥」
夢子「あ、待って!ルフレに見せたい場所あるの。
      私魔石の事は詳しくないから…来て?」
夢子はルフレの手を引っ張って川の流れる場所に行った。
夢子「この奥に水晶がいっぱいある穴があって…」
夢子は指さした。
水晶の沢山ある穴の窪みを。
それを見たルフレが目を輝かせた。




ルフレ「これだよこれ!僕らが捜してた解除の魔石!!!
    凄いよ君!良く見つけたね!」
夢子「やっぱりそうだったんだ…良かったー!」
ルフレ「後は地上への道探すだけだね!…となると 
    川の流れがあるって事は通じる道あるんじゃないかな?
    なんか、前に山で遭難したときの事思い出すね。」
夢子「そういえばそういう事もあったね?」
ルフレ「あの時は最悪だったけど最高だった。」
夢子「…思いだすのやめて…恥ずかしい。」
ルフレ「今回は君に助けられたし、お互い五分五分だね?」
夢子「そういうことになるのかな?」
川沿いを歩く二人。
水路は長く続いている。
夢子「でも、ワイバーンの言ってた「血」ってなんだろ?」
ルフレ「僕とカムイみたいに君にも流れてるのかもね、特殊な血が。」
夢子「でもなぁ〜全然心当たりないよ?
      あ、でも…。」
ルフレ「どうしたの?」
夢子「私、血の繋がった親が…わからないから…
      もしかしてそれも関係あるのかな?」
ルフレ「そっか、君養子だったね。」
夢子「でも列記とした人間よ?…日本人の女の子だもん。」
ルフレ「マスターは勘の鋭い人だからそのうち理由も教えてくれるよ。」
夢子「だといいけど・・・。あ、なんか光が見えてきたよ!?」
ルフレ「間違えない、外だ!僕たち外に通じる道見つけたんだ!」






夢子とルフレは洞窟の外へと出た。
久しぶりの日差しが眩しい。
そしてそこには花畑が広がっていた。
何輪にも及ぶ様々な花が咲き誇る。






夢子「ルフレ!ここ凄い綺麗よ!」
ルフレ「花に囲まれてる君も十分素敵だけどね。」
夢子「ふう、やっぱり外の空気が美味しいわね!」
ルフレ「君と二人きりの狭い空間も僕は好きだけどね〜。」
夢子「外に出れたこと純粋に喜びなさいよ!」
ルフレ「僕はいつも純粋だよ?…それじゃあ帰ろうか、僕たちの家に!」
夢子「うん!皆に心配かけちゃったから早く帰らないとね?」


【いいね!!】

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