18
【18章】
蛇型モンスターから逃げているうちに
洞窟の最深層へと進んでしまった夢子とルフレ。
完全に迷子の状態だ。
夢子「ねえ、道…ほんとにあってる?」
ルフレ「うーん風が微かに来るから外に通じてると思うけど。
僕もそんなに洞窟探索した経験ないからね…
でも君の事守るから、安心して?」
夢子「不安しかないんですけど。」
ルフレ「今の君は僕たち男性も魅了するどころか
モンスターからも好かれる状態だから、気を付けないとね…。」
夢子「そもそも100%貴方のせいよ?」
ルフレ「大丈夫さ!戦略も攻略も似たようなもんでしょ?」
夢子「はぁ…。(ほんと大丈夫かな)」
ルフレ「あ、階段があるよ。此処から先に進めそう!
夢子、足元気を付けて。」
ルフレが夢子を先導しながら前へ進む。
階段は長々と続く。
ルフレ「でもこれって明らかに人工物だよね。
誰かが作ったようにしか見えない。
と、いうことはこの先に何かあるのは確実かな。」
夢子「早く解除の魔石見つけて城に帰ろうよ‥」
ルフレ「あ、階段ここで終わりみたい。…なんか道があるよ。」
夢子達の目の前に道が開けている。
そして奥には大きな鉄の扉。
ルフレ「如何にも何かあります、って感じだね。」
夢子「ルフレ、進むの…?」
ルフレ「もしかしたらお宝あるかもよ?」
夢子「私はこういうの罠っぽく見えるんだけど。」
ルフレ「大丈夫さ、やばい状況になってもすぐ戻ったらいいし!」
夢子「そんなもんかなぁ‥。」
ルフレ「大丈夫、さっきも言ったけど君の事は僕が守るから。(ニコッ)」
夢子「男の人ってこういうチャレンジ精神あるのよね…いまいち理解できないわ。」
ルフレが鉄の扉を押した。
ゆっくりと扉は開く。
ゴゴゴゴゴゴゴゴオッ・・・・・・そこには開けた空間がある。
奥には輝くクリスタルがある。
ルフレ「…ここに解除の魔石ありそうだよ!やったね夢子!」
夢子「ほんと!?良かった…やっとこの魅了から解放されるのね!」
しかし、喜ぶのは早かった。
夢子とルフレが入ってきた扉が勝手に閉まったのだ。
バタン・・・・・!夢子「…?ルフレ、扉閉めた?」
ルフレ「いいや…僕じゃないよ。」
夢子「じゃあなんで閉まったの?」
ブオオオオオオ・・・!ブンッ!すると突然夢子とルフレの足元に魔法陣らしきものが浮かび上がる。
ルフレ「夢子、離れよう!」
夢子「ど…どうしたの?」
ルフレ「これは…召喚魔法陣だ…!…何かが…来る!」
魔法陣は更に光を放ち始めた。
そしてそこに召喚されたのは
ルフレ「邪竜…!?」そう、紛れもない夢子達の命を狙う
邪竜だった。
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