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夢子とルフレは街から少し離れた洞窟にいた。
解除の魔石を探しに…


【17章】







夢子「うう、暗い…。」
ルフレ「大丈夫?僕の手離さないでね。ゆっくり歩いていこう!」
ルフレがカンテラを持ち夢子を先導する。
小さな明かりがこれほどまで心強い事が今までにあっただろうか?
一歩一歩進んでいく。
運が良かったのか道中そこまで強いモンスターには遭遇しなかった。
と、いうかスライムばかりと出会ったので恐怖心はない。



夢子「ここってどのくらい深くまで続いてるの?」
ルフレ「うーん僕も初めてきたから…数階層まであるんじゃないかな。」
ギュッ・・・
夢子はルフレの手を強く握った。
夢子「こんなに暗い所で私を一人にしたら…許さないからね?」
ルフレ(やばい、可愛い!)
と、その時だった。
ブニュッ・・・
ルフレの足元に変な触感が。
夢子「ルフレ…貴方何か踏んでるよ?」
ルフレ「僕は君がしか見えない…!」
夢子「そういう事はいいって!‥‥なんか、ヤバいのだよ!?」
ルフレ「あ。」



ルフレが踏んだのは蛇型のモンスターだった。
しかも踏んだの尻尾。身体のほんの一部。
本体はー・・・



巨大スネーク「シャアアアアアアアアアアアアア!」


…超デカかった。
夢子「ルフレ…これどうするの?」
ルフレ「ここ狭いし戦闘には不向きだね…。」
夢子「・・・。」
ルフレ「・・・。」



ふたり「「逃げる!!!」」


夢子とルフレはダッシュで洞窟の奥へと逃げた。
走って走って…もう訳が分からないくらい走りまくった。




そして息が切れる。
夢子「ハア・・・ハア・・・」
ルフレ「夢子、大丈夫?怪我してない?」
夢子「大丈夫だけど、全部貴方のせいよ…?それにここ‥どこ?」




夢子とルフレは無我夢中で走ったせいで
洞窟の地下深くまできてしまった。
ルフレ「うわぁ…やっちゃったね。相当下の階層に来ちゃったみたい?」
夢子「ええ!?…ちゃんと戻れるよね?」
ルフレ「まあ、頑張れば大丈夫だと思うけど…深階層って事は…。」
夢子「事は?」
ルフレ「…深く考えるのはよそう。
    それに今の君は魅了効果ついてるネックレス持ちだし
    ちょっと危険な香りが。」
夢子「やばいやつじゃん!もー早く地上目指そう?!」
ルフレ「…空気の流れがある。こっち側に進もう。」
夢子「貴方だけが頼りなんだから。しっかりしてね?」
ルフレ(ああ、一々可愛い…)



【いいね!!】

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