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【15章】

マスターハンドの話した翌朝。
ルキナとカムイと3人城の中庭の木陰で一息ついていた。
テーブルには洋菓子らしきものとティーカップ。
流石王族、二人とも放つオーラが普通じゃない。
日本に居た時から元々オーラは凄かったが
幻双国に来てから元の服装に戻り煌びやかが増してる。
ルキナ「夢子さん、早めにこちらに来れなくてすいませんでした‥」
夢子「え、どうしたのいきなり?私気にしてないよ?」
カムイ「実は少し前からマスターからの連絡あったんですよ。
    『4人共急遽幻双国戻る様に、』と。
    でも日本が楽しすぎて…ショッピングとかカラオケとかタピオカとか…」
ルキナ「私とカムイさんもハマっちゃって中々帰れなくて…
    日本とは恐ろしい魅了効果がありますね。」
夢子「アハハ!そんなに楽しかったんだ…
      でもそう言ってもらえると日本人として鼻が高いかも。」
カムイ「夢子さん、やっと笑ってくれましたね!」
夢子「え?」
カムイ「昨日の話の後以来ずっと浮かない顔してたから
    私とルキナさんもですが皆心配してましたの。
    だから笑顔見れて安心しました!」
ルキナ「夢子さんの笑顔で殿方達も覇気がでますから。
    笑顔でいる事、忘れないでくださいね!
    悩みは私たちがいっぱい聞きます。
    夢子さんが日本に来た右も左も分からない私たちを導いてくれたよう
    今度は私たちが先導しますから。」
カムイ「男性陣に話せない事はルキナさんと私で聞きますわ!」
夢子「二人ともありがとう!貴女達と友達になれたこと誇りに思うわ!」
ルキナ「ネックレスもちゃんと付けてくれてますね!」
夢子「こっちの世界に来る寸前に付けたから、それでほんと良かったと思ってる!」
カムイ「そうだ!後で軍師に私たちのネックレスに付与魔法つけてもらいましょ!」
夢子「付与‥?ああ、いつの日かルフレに外れないネックレス付けられたことあったなぁ…。」

ルキナ・カムイ「「ガタッ!」」

夢子「ど…どうしたの二人とも…?」
ルキナ「その、外れないネックレスとは…?!」
カムイ「その話詳しく聞きたいです!いえ、聞かせてもらいます!」
夢子「いや、今は外れたけど…なんかお出かけ先でルフレが…」
ルキナ「デート!?軍師とデートですね!?」
夢子「まあそんな感じと本人は思ってるけど…って
     ルキナさんとカムイさん喰いつき過ぎ…!
     ほんと二人ともこういう恋バナ好きね?」
カムイ「ああ、私もそんな素敵な男性と出会わないかしら…
    最近だと夢子さんの進展状況聞くのが楽しすぎるんですよね〜!」
ルキナ「で…外れないネックレスとは…!?」
夢子「ルフレが『僕と夢子の愛の証さ!』とか言ってたけど…。」
ルキナ「うーん!人の恋バナほど美味しいものはないです!美味ですね〜!」
カムイ「でもやっぱり軍師と夢子さんって出来てるのですね?」
夢子「そんなんじゃないよ〜!もう色々思いだして熱が出る…。」
ルフレ「そそ、一昨日なんか一緒に寝たもんね。」
夢子「そうそう、それで襲われそうになってリンクが助けにー・・・


      って。

    



なんで貴方が自然に女子トークに普通に入り込んでるのよ!!!???」






ルフレが夢子達のすぐ側にあった樹の枝に足でぶら下がり話に入ってきた。

ルフレ「僕も女子の気持ちになったつもりで賛同したんだけどな。やっぱバレた?」
夢子「バレバレよ!ってか大体いつから居たのよ!」
ルフレ「僕が樹の上で寝てて目が覚めたらお茶会してたから…最初からかな?
    僕の名前出てきたから最初は何言われるかドキドキだったけど、
    夢子と僕のデートの話とかするから嬉しくて…!
    あ、ネックレスに付与魔法、3人分やってあげるよ。」
ルキナ「そ…その前にひとつ。
 『一緒に寝た』ってほんとですか?!」
カムイ「『襲われそうになった』っていうのも気になるんですが!」

夢子「二人とも寄りによってその話に喰いつくのー?!
     それとあんまり大きな声で言わないで…恥ずかしすぎる!」
ルフレ「フフ、二つとも事実だよ?一緒に寝て、目が覚めた時に襲いかけた☆彡」

ルキナ「ん―!最高ですねそれ!私も意中の相手にされたいシチュエーション…」
カムイ「夢子さん、軍師とお幸せに!」
夢子「そうじゃないってばーもう…頭沸騰しそう…。」
ルフレ「恥ずかしがる君の顔ほんと好き!」
ルキナ・カムイ「「ヒューヒュー」」
夢子「もういい!さっきの話だけど、付与魔法とか付けれるの?」
ルフレ「うん、多分この国では僕しかつけれない魔法さ。
    どんなのがいいのかい?」
ルキナ「私は素早さの上昇する付与魔法をお願いしても良いですか?」
軍師「お、ルキナ返事早いね?決めてたの?」
ルキナ「はい、私は素早さを重点的に上げようと思ってるので。」
カムイ「私はMPの上昇する付与魔法がいいです。」
ルフレ「うん、わかった。で、夢子はどういうのがいい?」
夢子「私?うーん考えてなかったからなぁ…どうしよう?」
ルキナ「攻撃力を上げたりカムイさんのようにMP上げる事も可能ですが
    ほかにも様々な効果もありますよ。」
カムイ「夢子さん魅力抵抗の付加魔法なんかいいのでは?」
ルキナ「確かに‥夢子さんの魅力は人間でも絶大なのだから
    モンスターにも何らかの影響ありますでしょうね…」
夢子「ゴブリンとかオークに目つけられたのってそのせいなのかな?」
ルフレ「ダメダメ!夢子から魅力捕るなんて絶対ダメ!
    皆が進めても僕が付与しないよ!?」
夢子「なんでそんなに嫌がるの?」
ルフレ「そのせいで僕まで素面になったら、世の中の天と地がひっくり返る…!
    絶対その案は受け入れないよ。」
ルキナ「そしたら今後のモンスターから目を付けられますよ?いいんですか?」
ルフレ「…それは嫌だな…あんな下品な奴らの視界に夢子が入る事すら僕は嫌だ…。」
夢子「ねえ、ネックレスなんだし着けたり外したりすれば?」
ルキナ「‥あ。そうでしたか。取り外し出来るなら場を見て付ければ…」
カムイ「私としたことが、盲点でしたわ☆」
ルフレ「じゃあ普段は付けないでいてくれる?」
夢子「私は別にいいけど…。」





【いいね!!】

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