12


夢子はオークに狙われその場から動けずにいた。
オークは涎を垂らしながらこちらの様子を伺っている。

【12章】

でもしばらくして夢子は気づいた。
このオーク、水の中に入ってこようとはしないのだ。
夢子「聖なる水だから…邪悪なモンスターは近づけないのね?
     と、いうことはここに居れば大丈夫なのね?
     その間にルフレ達帰ってくるかしら…
     ああ、さっきまで遅く帰ってきてほしいって思ってたけど
     状況が状況だから今は一秒でも早く帰ってきてほしい…。」
オーク「ウウ・・・コッチニ来イ・・・。」
夢子「あいつもしぶといわね…もう1時間も粘ってる。」
湖の中は確かに安全だった。
しかしオークはその悪い脳みそで状況を変えようと考えていた。
オークが背を向ける。そして森の奥へ消える。

夢子「…諦めて帰ったのかな?‥え‥違う、またこっちに来る…!」

オークは戻ってきた。
大きな木を片手に背負って。

夢子「!!!まさか‥大木で橋を作る気!?」
オーク「グヘヘ・・・マッテロ・・・!」
オークは大木を湖に浮かべた。
そしてその上を歩いてこちらへ近づいてくる。

夢子「ヒイ…!こ…来ないで!」
オーク「グエッヘ・・・旨ソウダ・・・遊ンダアトニ喰ッテヤル…!」



夢子「助けて!!!!」






ザクッ!!!







夢子が叫んだ時だった。
オークの頭に剣が刺さった。
オークは失神して湖に身を落とす。
聖なる水は邪悪な存在を打ち消す。
オークは溺れて死んで消滅してしまった。



夢子「…誰この剣は…もしかして…!?」
夢子は剣の飛んできた方向を見て眼を輝かせた。

そこにはルキナ・カムイ・クロム・ロイの4人が立ってたから。

そして・・・


わたあめ「ワンワン!」

夢子のペットのわたあめがこちらに向かって走ってきた。
久々の飼い主との再会で尻尾を振りまくるわたあめ。


夢子「みんな…!?こっちの世界に無事来たんだ…!」



【いいね!!】

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