10


【10章】

朝がやってきた。
閉じていたカーテンからも朝日が入る。
夢子は起きた。
今日は不思議と悪夢にうなされなかった。
夢子が目を開けるとそこにはルフレが。
彼はまだ夢の中らしい。
静かに寝息を立てて寝ている。
夢子(ルフレまだ寝てるの?…起こしちゃ悪いかな?)
夢子はしばらくルフレの顔をじっと見つめる。
夢子(こうやって黙って見るとイケメンよね〜。
     これで変な事してこなかったら最高なんだけどねー。
     ふふ、何かイタズラしちゃおうかな?普段のお返しに…)
夢子がベットから立ち上がってマジック(?)を取りに行こうと思った、
その時だった。




ガバッ!


ルフレが飛び起きて夢子の手首をひっぱりベットに押し倒した。
夢子「ええ!?」
ルフレ「夢子…今…善からぬこと考えたでしょ?(黒い笑み)」
夢子「な…なんの話よ。私はそんなこと…」
ルフレ「とぼけないで?僕は軍師だよ?
    君僕にイタズラしようと思ってたでしょ。フフ、バレバレだよ?」
夢子「そんなことしないってば…
     ってかいつまで私の事押し倒すつもり!?」
ルフレ「今度は僕が君にイタズラする番でしょ?
    と、いうか君が僕の顔じーっと見つめてくれたこと嬉しすぎて…
    ぶっちゃけ今超興奮してるから。」
夢子「ちょっと、朝よ!?朝から何考えてるの!?イタズラとか未遂だし!
      てか、起きてたのね!?ずっと寝たふりしてたの!?」
ルフレ「フフ、わかるでしょ?それとも焦らしプレイ?
    ああ、そういうのも好きさ!大歓迎!」
夢子「ヒイイ!誰か助けてー!」 




ガシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!



夢子の部屋の窓が突然割れた。
そしてバルコニーからリンクが部屋に入ってきた。
リンク「ルフレ…貴方という人は…気配が無いと思えば夢子さんの部屋にいるだなんて。」
ルフレ「ッチ、外から来るなんて想定外だった…僕の戦略もまだまだか‥。」
リンク「いいですか、朝も昼も夜も夢子さんと寝て良いのは俺だけです。
    貴方は夢子さんの抱き枕でも作って寝ててください。」
ルフレ「はぁ?そんな君みたいな寂しい事しないよ。
    僕が求めるのは夢子の一肌だけさ!」
夢子「色々突っ込みどころあるけど…助かった…。」
リンク「夢子さん、まだ朝は始まったばかりですが
    今夜は俺の部屋に来てくださいね。楽しい事しましょう。」
ルフレ「いや、それは僕が全力で阻止する。」
リンク「いいですかルフレ。貴方は度が過ぎます。
    そんなんじゃ夢子さんも振り向きませんよ。」
ルフレ「言っとくけど君…僕と夢子の関係知らないからそんな風に言えるんでしょ?
    いいかい?僕と彼女はーーーーー・・・・」
夢子「ちょっとストップストップ!!!これ以上はダメ!」
リンク「…?なんか隠し事でも?」
夢子「ああ、リンクは気にしなくていいことよ…碌な話じゃないから。」
ルフレ「まあ君がそう言うなら僕はいいけどね…黙っておくよ。」
リンク「なんかルフレの白々しい態度が頭に来ますが…わかりました。
    朝食食べましょう。もう作ってますからね。」
夢子「リンク、壊した窓ちゃんと直してよね?」
リンク「大丈夫ですよ、それも計算済みなので。」
夢子「恐ろしいコ…」






夢子達は朝食を食べ終え再び森へ向かった。
今日は昨日行ったゴブリンの巣窟とは違う方向、
泉のある場所へ向かった。
道中モンスターではない動物たちが生息してるのが見える。

夢子「日本と似てる動物もいるけど、こっちのはちょっとファンタジー感強めね。
     色が凄い派手だったり…大きさとか…色々違う。」
ルフレ「世界は広いからね。日本に来た頃の僕らみたいに目新しいものが多いでしょ?」
夢子「うん、でも貴方達はもう慣れてるのね?ゴブリンとの闘いでもそうだったけど。」
リンク「俺たちは夢子さんが目覚める前に結構動いてましたからね。」
ピット「そだね〜元々此処のほうが日本より僕らの元の世界と近いもんね〜。
    この辺も地形とか大体は頭に入ってるよ!」
夢子「初心者の冒険家にこれだけ頼もしい人材がいるなんて、私は運が良いのかな。
      貴方達の事頼りにしてるわ!」

4人は泉に着いた。



【いいね!!】

[ 157/508 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]